壊れてしまった”私”の世界

明け方、 私は人魚みたいに
花になっては枯れて行くのでしょう
なけなしの私の
ナルシズム満たす愛燦々(さんさん)
もとから空耳なんかはなくて
すべて私の独り言でした
世界は今日も続くし
心などここにない
サーカスティックに崩壊

出典: 人魚/作詞:雫 作曲:雫

”私”が愛だと思っていたものは実は愛なんかじゃなくて、自分で勝手にそう思い込んでいただけ。

あったような気がしていた愛は、自分で都合よく作り出したのもだったのです。

それに気付いて打ちひしがれる”私”。

心を失ってしまいます。

彼女が作り上げてきた世界が、音を立てて崩れていくようです。

明け方、 夢うつつとつかない
水面に泡となる走馬灯
世界が終わる時ここに
私とあなただけでした
愛してなどと言っていなくて
この退屈を殺してほしかった
間違っていたのはあなた
負けたのは私
恋の仕方も
恋の仕方も知らない

出典: 人魚/作詞:雫 作曲:雫

眠れるわけがない夜。

それでも夢うつつに、これまで過ごしてきた”あなた”との日々が思い浮かびます。

世界が終わってしまう時は、この時の中に居たかった、そう思います。

二人だけがいた、幸せな日々。

ただ、そばにいて欲しかった。

”私”は”あなた”を愛していたのかもしれない。

裏切ったのは、”あなた”なのかもしれない。裏切る以前に、愛していなかったのかもしれない。

誠実な愛という点では、間違っていたのはきっと”あなた”。

でも、恋愛ゲームに負けてしまったのはきっと”私”。

恋の駆け引きも、自分が傷つかないするようにする方法も知らなかった”私”。

恋の仕方を知っていたら、何かが違っていたのでしょうか。

雫が贈る「人魚」の世界


MVの映像からは想像のつかない、深い、ちょっと悲しい歌詞でしたね。

作詞を担当する雫は、受け取る人によって様々な解釈ができるように作詞していると語っています。

聴く人の恋愛観や経験によって、いろんな捉え方ができるこの「人魚」、過去の恋愛を思い起こしながらじっくりと聴いてみてはいかがでしょうか。

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