至高のタッグ、誕生!
進化を続ける椎名林檎
今や「ミュージシャン」という枠には収まりきらない活躍を見せる椎名林檎(以下、林檎さん)。
東京事変が解散してから早6年。
ソロ活動へと戻ってからも、林檎さんの進化はとどまるところを知りません。
2018年にはオリンピックの式典のプランニングメンバーの一人にも選出されました。
近年はソロ活動に加えて、多くのミュージシャンに楽曲提供を行うなどディレクターとしても活躍。
現在はその一挙手一投足が注目されています。
「みやじ」こと、宮本浩次
そんな林檎さんが、今回タッグを組むのはエレファントカシマシの宮本浩次(以下、宮本さん)!
エレファントカシマシの活動が始まったのは1981年。もう30年以上のキャリアです。
50歳を過ぎても、大胆かつ繊細、アグレッシブで時にキュートな歌声は健在です。
健在どころか、林檎さん同様、ますますパワーアップしているようにも聴こえます。
椎名林檎+宮本浩次=???
林檎さんと宮本さんのコラボは今回が初めてです。
強烈すぎる個性を持つ二人が、どんなコラボを見せるのか。
まさに個性と個性のぶつかりあいです。
「獣ゆく細道」
個性のぶつかり合いが生み出した「獣」
そして今回制作されたのが「獣ゆく細道」です。
この曲は10月からリニューアルされる日本テレビ「news zero」の主題歌となっています。
林檎さんの、完全書き下ろしの楽曲です。
作詞作曲を担当した林檎さんもボーカルとして参加しています。
鮮烈な楽曲とMV!
「鮮烈」以外の何物でもない、傑作です。
ディレクターは、これまで林檎さん、東京事変のMVを多く手がけた児玉裕一さん。
激しいダンス、鏡を象徴的に使った演出。
そして、二人のミュージシャンが対峙するかのごとく歌いあげる姿。
まさにMVの傑作です。
洒脱でありながら、真に迫る力を秘めている旋律。
数々のミュージシャンをプロデュースした笹路正徳さんの編曲も豪華絢爛。
ブラスセクション、ストリングスセクション、ともに一級品です。
そんな林檎さんの個性が全開の楽曲ですが、宮本さんの歌声が完全に融合している…!
どちらかの個性がどちらかの個性を消すのではなく、さらに新しい世界を切り開いています。
一度聴いたら、この楽曲から心を引き剥がすことなど不可能でしょう。
歌詞を徹底分析!
曲も素晴らしいのですが、歌詞も緻密に作られています。
林檎さんらしい歌詞ではありますが、文学への造詣が深い宮本さんの魅力も引き出しています。
今回の記事では、その歌詞を分析していきます。
タイトルにもある「獣」とはなんなのか。
そして「細道」を行く先には一体何が待っているのか。
そのようなテーマで、歌詞を読み解いていきましょう。