「sub/objective」ぼくのりりっくのぼうよみの歌詞に込められた意味とは？MVも公開！

英語を交えながら速射砲のように言葉が紡がれます。

「behave like a blindness」は「目が見えないように振る舞う」という意味です。

夜中にひとりベッドの中で悶々と悩んでいる姿を描いているようです。

「no matter what I do」は「自分が何をしたとしても」という意味です。

何をしたところで未来は決まってる、そんなふりをして毎日をやり過ごす主人公。

現実にあまり希望を見いだせていないことがうかがえます。

「isolation」は「孤立」という意味です。夜中にぽつんと孤独感を感じることは多くの人が経験あることでしょう。

「afterglow」は夕焼けや名残り、「afterwards」はその後という意味です。

孤独感を感じてもその後朝になればまたいつもの自分に戻れる、ということでしょうか。

「deceive」はだます、欺くという意味です。

つまり「I deceived other everyone」で「自分は他の皆を欺いている」ということになります。

他人を欺いている自分、これが主観的(subjective)に見た自分自身なのです。

「一人称から三人称へ」。つまり、ここで視点は主観から客観に移ります。

「apathy」は「無関心」という意味です。「apathy」と「魂」で韻を踏んでいるところもポイントですね。

自分が人からどう見えているのか、人の目を気にしてしまうことはよくあることです。

特に若い頃、自意識が大きくなってくる時代はそれが自分の行動を大きく変えることもあります。

あの人にはこう見られたい、この人にはこう見られたい。周りからこう思われたい、あんな風に思われたくない。

それを「なんて素晴らしい人生だろう」と皮肉っています。

他人の目を気にして、他人を欺く自分。自分自身を失ってしまうような気がして、悲しくなるのです。

夜にひとり孤独を噛みしめて、また朝が来ます。

でも、新しい一日が来てもそこにはまた他人を欺いて取り繕う自分がいるだけ。

泣いても何が変わるわけでもないのです。

「I deceived even myself...」、「僕は僕自身をも欺いているんだ...」という、悲痛な告白でこの曲は終わります。

他人の目を気にするのはもちろん、特別おかしなことではありません。悪いことでもないと思います。

ただ、ふと考えると今自分は何でこんなことを言ってるんだろう、何でこの服を選んだんだろう、何で笑顔なんだろう。

そんな風に思ってしまうこともあるかもしれません。

「自分を見ているもうひとりの自分」（つまり客観）が、「それは本当のお前なのか？」と問いかけてくるのです。

Instagramにかわいい写真を上げたり、TwitterやFacebookで楽しい毎日をアピールしたり。

それは本当の自分なのでしょうか？そんな現代のSNS社会に疑問を投げかける部分もある気がします。

知性派ならではの視点に満ちた、共感を覚えると共に色々と考えさせられる曲だと思います。

ぼくのりりっくのぼうよみの「sub/objective」をご紹介しました。

彼の書く歌詞は本当に奥が深く、パッと聞いただけではその本当の意味をつかまえきれないことも多いです。

歌詞カードなどでゆっくりと言葉を噛みしめてみたくなるアーティストです。今後の活躍にも期待しましょう！