注目の新世代アーティスト
現役大学生
現役大学生、20歳。
早くより「ぼくのりりっくのぼうよみ」、「紫外線」の名前で動画サイト等に投稿を開始。高校2年生の時、10代向けでは日本最大級のオーディションである「閃光ライオット」に応募、ファイナリストに選ばれる。
出典: http://bokuriri.com/biography
ぼくのりりっくのぼうよみは略して「ぼくりり」と呼ばれています。
2015年にメジャーデビューを果たしますが、その才能は以前からネットで話題になっていました。
元々は「紫外線」という名前でニコニコ動画にいわゆる「歌ってみた」動画を投稿していていました。
その後、「ぼくのりりっくのぼうよみ」名義で動画を投稿し始めます。
この独特な名前の由来は、ラップを始めた頃のボーカルがあまりにも棒読みだったことからつけられたそうです。
現役の大学生で、大学に通いながら音楽活動を行っています。どこの大学に通っているのかは当然、公表していません。
ですが、ぼくりり自身のTwitterで「東大に落ちました」という内容のツイートが2年前に投稿されています。
残念ながら東大には落ちたものの、受験できるくらいには成績は良かったのでしょう。
新世代の知性派シンガーソングライター、それがぼくりりなのです。
独特の言語感覚がすごい
言葉を縦横無尽に操る文学性の高いリリックは多方面から注目を集めており、雑誌「文學界」にエッセイを寄稿するなど、音楽フィールド 以外でも才能を発揮している。
出典: http://bokuriri.com/biography
知性派としての本領はその歌詞の世界によく現われています。
テーマは個人的なもの、若い世代の共感を呼ぶもの、社会的なメッセージ性を含むものなど様々です。
その切り口の鋭さや言葉のセンス、そして語彙の豊かさなど、他の同世代のアーティストとは一線を画しています。
その評価はファンだけでなくアーティストの間でも評判を呼んでいて、サカナクションの山口一郎もぼくりりの歌詞はすごいとコメントしたことがあります。
バックトラックに歌詞を乗せていくスタイルの音楽で、言葉数の多さからヒップホップ、ラッパーと思われるかもしれません。
もちろん、ぼくりりの音楽にヒップホップの要素があるのは確かです。
ですが、個人的にはぼくりりをラッパーを考えるのは少し違う気がします。
コーラスのメロディーではJ-POP的な要素もあるし、実際、ライブではバンドスタイルで演奏します。
様々な音楽の要素が彼のルーツにあるのでしょう。そのひとつがヒップホップなのだと思います。
この辺のスタイルも、YouTubeやサブスクリプションなどで古今東西色々な音楽にアクセスできる若い世代の音楽、という感じがします。
「sub/objective」
収録アルバム
「sub/objective」は2015年にリリースされたメジャーデビューアルバム『hollow world』に収録されています。
その1か月前に限定シングルとしてリリースされています。
アコースティックギターの音色がやさしく、美しいメロディーを持った曲です。
ドラマ仕立てになっていて、モデルの池田エライザが出演したことでも話題になりました。
ぼくりり自身も、通行人として出演しています。
タイトルの意味は?
「sub/objective」というタイトルはどういう意味なのでしょうか?
英語で、subjectiveは「主観的」という意味、逆にobjective「客観的」という意味です。
つまりは、「sub/objective」は「主観/客観」という対義語になっているのですね。
ちょっと難しいと思うかもしれません。どんな曲なのか、続いては歌詞を見ていきましょう。
歌詞について
主観と客観がテーマ
前項で書いたように、「主観/客観」というタイトルを持った曲です。
主観とは、簡単に言えば自分自身がどう物事を見ているかということです。
対して客観とは、自分も含め誰か特定の立場によらず、広く物事を見ているさまを言います。
架けた橋 遠ざかり 遠回り
behave like a blindness
取り返しつかない所まで
一人ベットで毛布に包まり
告げる現実にgood-bye
数倍に膨らんだ悪夢
簡単に物事を投げ出し
no matter what I do
全て未来は決まってる
そんな振りをした
出典: sub/objective/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:DAREI・ぼくのりりっくのぼうよみ