前に進みたい、けれど…
今回詳しく曲の魅力をご紹介するのはぼくのりりっくのぼうよみの「Be Noble」。
天才と呼ばれる、ぼくのりりっくのぼうよみ。
繊細に選び抜かれる言葉と絶妙なリズムを刻む韻。
心地よく響くメロディは、癖になる人が続出です。
「Be Noble」は、苦悩と葛藤がテーマの曲と言えるでしょう。
前に進みたい、けれども目の前にある現実にぶつかってしまう…。
誰もが一度は経験があるのではないでしょうか?
それでは、曲の魅力を一緒に体感していきましょう。
テーマソングに抜擢!
複雑な心の内側を描いた「Be Noble」は、映画「3月のライオン」のテーマソングに抜擢されました。
将棋を巡る様々な環境を背負った登場人物たちの生きる様を描きます。
現実にぶち当たる彼らは、私たちと同じように戦い、進んでいきます。
興味のある方は、見てみてはいかがでしょうか?
歌詞を徹底解釈!
誰に言い訳?
埋まらない空白を埋めるために来たのに
誰に言い訳しているのか 笑いながら
失うのが怖くて伸ばせないこの手を
叱りつけて前へ進む 進む let it go
出典: Be Noble/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ/ぼくのりりっくのぼうよみ
前に進みたい、埋まらない空白を埋めたい。
けれども、前に進むのが怖い。
埋めるはずにここまで来たのに、むしろ損害を被るのではないか?と不安を感じます。
あれこれと言い訳をしている自分に苛立つ。
でもその言い訳は誰に向かってのものなのでしょうか?
きっと誰のものでもないのです。
本当の言い訳なら、笑いなんてでてこないはず。
自分を可愛がるための言い訳でしかないのです。
けれども、前に進むしか道はありません。
その手を叱りつけ、戒めて、進む。
現実は、何か目標や向かうべき夢や未来に対して厳しいもの。
埋めるべき空白が夢や目標なのであれば、目の前には困難や苦悩ばかり。
例えば人間関係でも、立ちはだかるのは複雑な状況や条件。
辛くても辛さを見せられずに、笑うこともしばしば。
思いと現実のギャップが日常茶飯事のようです。
変わらない世界への悲しみ
代わり映えしない世界に吐いた
届く宛もない呪いの言葉
肩書もなんも取っ払ったら
最後に僕に何が残る?
出典: Be Noble/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ/ぼくのりりっくのぼうよみ
変わらない世界。
身の回りの環境はよくなる一方かむしろ退化するばかり。
悪くなるのが当たり前のように変わらない世界に毒を吐きます。
でもその思いはどこにも届きません。
自分から肩書きというラベルを剥がしたときに、最後に残るものは?
きっと今は何もないないでしょう。
もし残るとしたら、変わらない世界への鈍いの言葉くらい。
変わらない現実への悲痛な叫びが感じられます。
そして、自分の無力さと小さな存在であることへの切なさ。
変わりたいのに変えられない現実の厳しさが滲み出ます。
足かせは全て排除する
吹きすさぶ冬 穏やかな春
盤上に広がる森羅万象
淀んで煤けて滲んだ感情を
全部ひっくるめて叩きつける
出典: Be Noble/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ/ぼくのりりっくのぼうよみ
地球上で起きるありとあらゆる現象。
スムーズに進まず滞留し、時には焼けて煤になる感情。
思い通りにいかない感情の行き場もないようです。
そんな淀んだ感情たちとは、もうおさらばしなければなりません。
捨てないと、前には進めないからです。
荷物になるような感情は、全部引っくるめて叩きつけます。