どうして私はここにいるの baby
どうして私は生きているの...ツライ
出典: 20-CRY-/作詞:MILIYAH 作曲:MILIYAH
ソナーのように他人からの反応で確認できる自分がなさすぎると思考停止に陥るんですよね。
自分だけがこの世から切り取られてしまったような感覚。
この世に存在していることがただただつらくなる……。
家族や仲間に囲まれてきた方ほど、ひとりになったときにふと感じるかもしれません。
生きたいっ!!!!
ねぇ 誰か助けて
ねぇ どうしたらいいの
もうわからないよ私が生まれたその意味を
ねぇ 私に気付いて
ねぇ この世界で一人だけでいい
ただあなただけ
出典: 20-CRY-/作詞:MILIYAH 作曲:MILIYAH
いよいよサビに突入です。
「誰か助けて」
これが寂しさを抱える20歳の女性が一番に言いたいことでしょう。
『20-CRY-』のCRYは「泣く」ではなく「叫び」を意味するようです。
生まれた意味を模索するのは生きたい証拠。そのために人の手を借りるのは当たり前のこと。
加藤ミリヤが歌の中で言い切ったことで、つらいときは助けてと言ってもいいんだという気にしてくれます。
人によっては甘えんじゃねーよって感じてしまうかもしれません。
共感イコール同意ではありません。自分の感情を移入することを意味します。
賛成でも反対でも感性が働いたのならば、それはこの詩に心を動かされたということ。
いろいろな感じ方が存在するのも、それを認め合うのも音楽の面白さのひとつです。
人はひとりじゃ生きていけない
ずいぶんと当たり前のことを見出しにするのだな……。筆者もそう思っています。
生きづらさを感じたとき、人は何思う。
それが書かれている『20-CRY-』の歌詞はそれだけ物事の本質に迫っているのでしょう。
前置きはともかく、さっそく2番を見ていきましょう。
初めての挫折
20歳といえば理想と現実がぼちぼち見えてくる頃。
たとえば体格差。たとえば既得権益。逃げ出せる問題とそうでない問題。
姿形は改造できても染色体を変えられないように、自分ひとりではどうしようもできないことにつまづきます。
期待はずれの人生 理想とはほど遠い
私の行く道 その行方未知 ひとり歩けない
大人になったの 怖くなるの 泣きたくもなるよ
すべてわかってるの だからこんなにも虚しいのだけど
出典: 20-CRY-/作詞:MILIYAH 作曲:MILIYAH
加藤ミリヤほどの方でも理想と現実のギャップに葛藤した時期があったのでしょうか。
未来に不安しかない恐怖がひしひしと伝わってきます。
そうだ、CRYしよう
現実に直面し、自分の人生に何も期待できなくなった虚無感。みんなから置いていかれたような疎外感。
これを乗り越えるには自分ひとりの力では足りません。誰かに自分を認めてもらう必要があります。
そこに評価はいりません。ですが、”ありのまま”というのもなんだか曖昧です。
加藤ミリヤにならって直球で言い表すならば――。
自分という存在がいることを知る人がひとりでもいれば、それだけで救われるということです。
この悲しいMy life
何求め 何期待したらいいの
私はここだよ
ひとり CRY
出典: 20-CRY-/作詞:MILIYAH 作曲:MILIYAH
歌の主人公は「私はここにいる」と勇気を出して大声を上げ(CRY)ました。