個性的なキーワードが登場する曲

オタク特有のキーワード

この曲の最大の特徴は、そのワード

「推し」や「リアコ」、「地雷」や「貢ぐ」といったワードが次々に登場します。

聞き慣れな言葉がたくさん登場し、言葉の意味を知らないと世界観を理解しづらい曲です。

しかし、一度理解すると、その複雑な感情を共感できるという楽曲です。

【同担☆拒否】の主人公は、オタクの女の子。

その女の子には応援している人物がおり、その人物を応援することが生活の糧なのです。

応援している人物のことを、オタク界隈では「推し」と呼びます。

その推しのために生きる女の子の感情を書いたのが、【同担☆拒否】なのです。

同担拒否の意味

曲のタイトルにもなっている、同担拒否というワード。

これも、オタク特有のキーワードとなっています。

この言葉の意味は、「同じ人物を応援している人物と仲良くしたくない」という心理現象のこと。

オタク界隈では、ある人物を応援する人のことを「○○担」と呼びます。

例えば、Aという人物を応援する人のことは、「A担」と呼ばれます。

そして、自分と同じ人物を応援する人のことを「同担」と呼びます。

本来、同じ人物を応援する人とは仲良くなって、そのコミュニティを広げたいもの。

しかし、嫉妬心故に、同担とコミュニティを広げることを拒否する人もいます。

それが、同担拒否の原因となっています。

この曲では、そんな嫉妬心も書かれています。

推しへの愛の大きさ

とにかく応援

巡り会えた運命の"推し"

私の闇に輝く星

積んで積んでマウント取って

経済回せ! 推しを応援☆

出典: 同担☆拒否/作詞:shito,Gom 作曲:shito

主人公はとにかく推しが大好き

自分のことを「闇」で表現し、推しを「星」と表現しています。

星と表現しているので、推しが手に届かない距離にいる気持ちのよう。

手には届かないけど、応援の気持ちだけは負けないという気持ちが書かれています。

自分の稼いだ給与を、推しにつぎ込むのです。

推しのグッズが出れば、間違いなく買います。

推しがライブをするとなれば、チケットを買って絶対に観に行きます。

その行為は経済を回しつつ、推しも応援できるという一石二鳥なものという考え。

推しの存在は、主人公の生活の中心になっているといっても過言ではありません。

手には届かないけど…

香水振った(大好き)お手紙出そう(大好き)

住所も載せて(大好き)返事待ってる(大好き)

リアコ拗らせてしんどい

出典: 同担☆拒否/作詞:shito,Gom 作曲:shito

手には届かないとわかっているけど、真剣に恋をしている。

そんな複雑な気持ちが、この部分で書かれています。

この部分で書かれている「リアコ」とは、リアルなのこと。

主人公は、応援と恋が一緒になってしまっている現象に悩んでしまっています。

だからこそ手紙に住所も載せてしまうし、返事が来ることを待ってしまっています。

もちろん、返事が来ないことはわかっています。

しかし、好きという本能を止めることは難しいもの。

主人公は心のどこかで、こういう行動をしてしまう自分を悔いているのかもしれません。

恋を正当化したい感情

ファンサービスに嫉妬心

愛してるのファンだけど

同じ人間を好きになっただけじゃん?

誰かに向けたファンサにいつも

嫉妬して落ち込んで

出典: 同担☆拒否/作詞:shito,Gom 作曲:shito

推しのファンサービスに嫉妬してしまう感情が書かれています。

推しは当然のようにファンサービスを行います。

それは当然、主人公だけに向けたものではありません。

ファンサービスは、全てのファンに向けられらもの。

それがわかっているだけに、主人公は嫉妬してしまうのです。

「私だけに向けたファンサービスをして欲しい」

この思いが、主人公の本音

だからこそ、同じ人物を応援する人を自分の周りから遮断したいのです。

応援と恋が一緒になってしまっているので、その思いも複雑。

それを、「人間を好きになった=恋」とい思うことで誤魔化そうとしています。