取捨選択は後でいい
なんにもない今から
なんにもない今だから
いっそのこと全部で飛び込もうぜ
出典: なんにもない今から/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
この先で成功するための技術や自信、武器はありません。
しかし、失敗する確証もなければ目の前の壁の大きさも分からない、敵の強さも分かりません。
何も分からないのに、今の自分に足りないものは何なのか考えたところで意味がありません。
何が必要で何が不要なのかを考えても、それが正解かどうかは分からないのです。
「自分が持っている力、個性、弱さを全て持っていけばいいじゃないか」
必要ないと思っていた力が思わぬところで発揮されるかもしれません。
弱さは強さに変わるかもしれません。
今の自分自身を認めてあげよう、というメッセージを感じます。
また、何もない今でも常にあるのが太陽の光です。
これから先も絶対に消えない存在に見守られていると分かれば、前に進めるのではないでしょうか。
立ち止まって聞いて欲しい
前に進めなくなってしまった誰かに「僕」が贈るメッセージが歌われています。
人間の価値は、いつ決まるのでしょうか。
生まれ生きることが誰かにとっての価値になる
どうせ何もないなら どうせ落ちてくだけなら
最後に一言聞いてほしい
本当に価値がないなら 最初から生まれてない
ここまで歩いても来れてないはずさ
出典: なんにもない今から/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
目の前に続く世界の暗さに悲観し、歩くのをやめてしまった誰かに向けたメッセージです。
失敗ばかりで人に迷惑をかけて来た「誰か」は、自分が無価値な人間だと感じています。
この先に進むに相応しい人間ではないから、壁が立ちはだかっている。そう思っているのかもしれません。
しかし「僕」はそれを否定します。
人は二人の人から生まれてきます。その両方、場合によっては一人が「生まれてきて欲しい」と願ったから生まれたのです。
言葉を覚えて欲しい、ランドセルを背負って欲しい、そんな願いに気づいていなくても叶え続けてきたから今があります。
誰かに望まれ、誰かの願いを叶えてあげられる人は、果たして無価値な存在でしょうか。
「僕」はそうは思っていません。
得手も不得手も全部持っていこう
なんにもない今から
なんにもない今だから
いっそのこと全部見せてやろう
出典: なんにもない今から/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
前に進むための自信はないけれど、自信がないこの時こそスタートには相応しいのだと歌っています。
自信で武装せず、過信で攻撃せず、フラットな自分のままで進めばいいのです。
「自分はこんな人間です、こんなことが得意で、こんな経験があります」
手に持っているトランクを目いっぱいまで広げて、本当の自分を知ってもらおうという意味でしょう。
プライドを捨てて素の自分のまま新しい世界に飛び込めば、窮屈だった毎日が生きやすいものになるはずです。
夢に断捨離不要!
捨てられない夢なら
捨てずに温めとけよ
その温もりで命燃やそうぜ
出典: なんにもない今から/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
思い描いていた通りの自分になれず、方向転換を余儀なくされることもあります。
しかし、今まで夢を目指して歩いてきた道のりにも価値があります。
夢にかけた熱意や努力が、今の自分を作り上げているのです。
夢を夢中で追いかけていた自分の姿は、きっとこれからの自分に自信を与えてくれるでしょう。
例え夢が叶わないと分かったとしても「叶えたかった」と思う自分は本当の自分です。
あえて気にしていない素振りをして忘れる必要はないよ、と歌っています。
心の中に留めておけば、夢にかけた熱量と自分の体温で温まっていきます。
温かかったはずなのに、いつしか熱くなり、炎が立ちます。
もう一度チャレンジしよう!と夢が再燃したら、今度こそ叶うかもしれません。
新しい目標ができたら、そこにかける熱量にすればいいのです。