「Birthday」
Mr.Childrenにとって38枚目となるシングル『Birthday/君と重ねたモノローグ』。
前作からは2年ぶりとなるシングルです。
今回はその中から「Birthday」の歌詞の意味を考察していく記事となっています。
東宝系映画『ドラえもん のび太の新恐竜』W主題歌の一曲。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Birthday/君と重ねたモノローグ
ミスチルのフロントマンでありこの楽曲の作詞を担当した桜井さんがこの曲で表現したかったもの。
それは一体何なのでしょうか。
「Birthday」とは、和訳すると「誕生日」のこと。
しかしながら、この楽曲でいう「Birthday」はそれとはまた別の意味も帯びているようです。
主題歌となった映画にも通ずるテーマが隠されていることでしょう。
今回は「Birthday」で描かれた楽曲の世界観を紐解いていきます。
「Birthday」1番
本物と偽物
しばらくして 気付いたんだ 本物だって
熱くなって 冷やかして とっちらかって
出典: Birthday/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
この楽曲は、主人公がまず何かに気づいた場面から始まります。
「本物」という言葉から、連想されるのは反意語である「偽物」という言葉。
「偽物」ではないということが分かったということは、それが確かに存在していることを確認したということです。
このことからこれが目に見えないものであることが分かります。
「気持ち」という言葉で表現するのがが1番上手く当てはまるのではないでしょうか。
心から自然と湧き上がってくるような、本物の気持ち。
2行目では、そんな気持ちが主人公の心の中で暴れまわっているような様子が感じ取れます。
消えてしまうことへの不安
シャボン玉が食らったように はじけて消えんじゃない?
そう思って加速度を 緩めてきた
出典: Birthday/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
ここでは、そんな感情がふと消えてしまう瞬間を想像しているようです。
今まで確かに自分が抱えていたはずの熱量が、急にパッと消えて無くなる。
そのことを考えると、ただ熱く想いを滾らせるということができなくなるのでしょう。
2行目では、自分自身に手加減しているような、そんな表現に感じられます。
しかし、ここでの文末が過去形であることから分かるように、今はそうではないという意思表示でしょう。
今ではただ、がむしゃらに自分の本当の気持ちを追い求めている。
そんな様子が少し感じ取れます。
皆が持っている2つの牙
「牙」って何?
君にだって2つのちっちゃい牙があって
1つは過去 1つは未来に
噛みつきゃいい
出典: Birthday/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
ここで主人公は私たちに語りかけてきます。
ここでいう「牙」というのは、一体何なのでしょうか。
それは、反骨精神という言葉でも置き換えることができるようなものでしょう。
今の自分を鼓舞するのは、過去と未来の両方に対する想い。
それは、後悔であったり、羨望であったり、将来への希望であったりするかもしれません。
人それぞれに心に抱えた想い。
それは気持ちを「本物」にする上で欠かせない原動力となります。
主人公はそのことを私たちに伝えようとしているのでしょう。