軽快なメロディに込められた激情「Don't Stop Me Now」

アルバム「ジャズ」に収録された「Don't Stop Me Now」。

フレディ・マーキュリーが歌う美しく軽快なメロディラインが印象的な、アップテンポのナンバーです。

青春の1ページを歌っているのかと思いきや、この楽曲のテーマは「欲望」。

飽くなき欲望や衝動を、そのまま歌詞にして歌い上げています。

そのエクストリームなエネルギーたるや、他のバンドの追随を許しません。

この記事では歌詞和訳して、意味を解説。

さらに、曲が持つ本質を考察しています。

それでは、クイーンの歌詞の世界に浸ってみてください。

直情が走り出す?1番Verse

美メロを怪しげに歌う1番Verse前半の歌詞と和訳

Tonight I'm gonna have myself a real good time
I feel alive and the world I'll turn it inside out, yeah!
And floating around in ecstasy
So don't stop me now don't stop me
'Cause I'm having a good time, having a good time

出典: Don't Stop Me Now/作詞:Freddie Mercury 作曲:Freddie Mercury

和訳

“今夜 俺は最高の時間を過ごすだろう

生きていることを感じ 世界をひっくり返す イェー

そして快感の中を漂うのだ

そう 今はどうか止めないでくれ どうか止めないでくれ

なぜなら俺は最高の時間を過ごしている まさに最高潮さ”

何かの快感の歌?1番Verse前半部分の歌詞解説

大人の快感を歌ったような歌詞ですね。

一見それをやや抽象的に表現しているようですが、他の意味もあるかもしれません。

とにかく、お楽しみを待ち遠しく感じ、そして絶対に俺の好きにさせてくれというような歌詞です。

ただ、このような不明瞭な表現だと、いろいろなパターンが当てはまるのではないでしょうか。

アル中の人間が禁酒の誓いを破って、最高のウイスキーを飲んでいるとも解釈できます。

ドラッグの使用を暗示しているといわれればそのようにも聞こえます。

歌詞がこれから具体性を増していくかは定かではないです。

少しずつ謎を解き明かしていきたいと思います。

1番Verse後半の歌詞と和訳

I'm a shooting star leaping through the sky
Like a tiger defying the laws of gravity
I'm a racing car passing by like Lady Godiva
I'm gonna go go go
There's no stopping me

出典: Don't Stop Me Now/作詞:Freddie Mercury 作曲:Freddie Mercury

和訳“俺は流れ星さ 空を飛び回るんだ

トラのように 重力に逆らってやる

俺はレース用の車さ ゴディバ夫人のように通り過ぎる

俺を止めるものは何もない”

みなぎるパワーを歌う1番Verse後半解説

歌詞の主人公は、とてつもない生命エネルギーに満ち溢れているようです。

ワイルドな歌詞と、ボーカルの美しいメロディラインの対比が興味深いですね。

メロディだけ聴くと、とても爽やかでドライブにピッタリの曲のように感じられます。

しかし、実際は自分の快楽についてひたすら歌っているのです。

このまま彼は、止まらずにどこまでも行ってしまいそう。

それくらい、純粋過ぎる欲望を歌っています。

ここでゴディバ夫人について調べてみましょう。

夫レオフリックの圧政を諌めるためコヴェントリーの街を裸で行進したという有名な伝説が残っているが、中世を専門とする歴史家の見解は、これは史実ではないことで一致している。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴダイヴァ夫人

ゴディバといえばチョコレートの有名メーカーです。

その元となった、国王を訊すため一糸まとわず馬で町を徘徊したゴディバ夫人の伝説について言っています。

彼女がすごいスピードで走ったかはわからないです。

おそらく一糸まとっていない自分と掛けたのでしょう。