Adele【Rolling in the Deep】歌詞を和訳して意味解説！心の奥で渦巻くものは何？

【和訳】

“すべてのドアからあなたの魂を投げ出して

あなたの恵まれているところを数えて 探しものを見つけるために

わたしの悲しみは金色の宝物に

同じもので償いなさい 自業自得でしょ”

相手がすべて失って過去を思い出して、後悔したときに女性の心は癒されるというニュアンスでしょう。

心の復讐がどのようになされるかを歌っているのです。

楽曲はこのあとはサビの繰り返しになります。

結局、彼女の心が救われることはありませんでした。

この楽曲は、どうしようもない深い悲しみを感じている瞬間を抜き出したものでしょう。

そしてさらに、そんな失恋に心を痛める時間はこれからもずっと続くかもしれません。

歌われている感情は、失恋したら一旦悲しんで、次の恋にいくというようなポジティブなものではないです。

むしろ、相手との別れはすべての終わりということを表現しています。

そんな風に考えてしまったら、人生楽しく生きられないと考えるかもしれません。

しかし多かれ少なかれ、人生には絶望的な瞬間が訪れます。

その場面を切り取って声にしているのがこの曲なのです。

さて、ボーカリストとしてアデルが頭ひとつ抜けてるように感じられるのはなぜでしょうか。

パワフルな声で悲哀を表現できるからだと思います。

どうしようもない大きな悲しみ。

並みのボーカリストでは、途方も無い感情すべてを声に乗せることはできません。

彼女ならできるのです。

「Rolling in the Deep」を聴けばそれが正しいと分かるでしょう。

上記引用は「Rolling in the Deep」が収録されたアルバム「21」についてのアデル自身のコメント。

失恋をそのまま歌詞や創作に反映させていたのですね。

どうりで抽象的な表現が多いにも関わらず、生々しく響いてくるわけです。

この楽曲についてアデル本人を反映させて考えるなら、今後10年悲しみに暮れるということになります。

それくらいの覚悟を込めて歌った曲なのでしょう。

想いが突き抜けるという表現がぴったりです。

歌詞の主人公の歌声は10年間地球を彷徨い続けるのかもしれません。

「21」の次のアルバムとなる「25」に収録された大ヒット曲「Hello」も失恋が歌われています。

アデルは、まさに灰色の世界観がマッチする歌姫といえるでしょう。

なぜ彼女は悲しみにどっぷりと浸かるような曲を歌うのでしょうか。

なぜかといえば、そこで確かに救われる魂があるからです。

映画やドラマなど、なんでも良いですが悲劇を観たときに覚える一種の高揚感。

それをカタルシスといったりしますが、人間にはその感情が必要なのです。

どんなにポジティブな表現よりも、一筋の悲しみが人を救うことがあります。

深い部分で共感することができるからです。

それが「Rolling in the Deep」の真の意味ではないでしょうか。

同じように悲しんでいる人物がわたしの他にもいる。

わたしはひとりではない。

この楽曲はこれからも、悲しみを乗せて世界を回り人々を救っていくのでしょう。

最後に、世界を股にかけるDIVAたちの素敵な楽曲を解説した記事を紹介して終わります。