nano.RIPEって?

nano.RIPE(ナノライプ)は2004年に活動を開始したロックグループです。

2010年9月に『パトリシア』というシングルリリースでメジャーデビュー。

《メンバー》
きみコ(ボーカル・ギター)
ササキジュン(ギター)
《旧メンバー》
アベノブユキ(ベース)
青山有樹(ドラムス)
shinn.(ドラムス)

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Nano.RIPE

きみコさんとササキさんは高校の同級生。

2人で活動をスタートし、各地で精力的にツアーライブを行なっていました。

途中メンバーの加入と脱退を何度か経て、現在は結成時と同様にきみコさんとササキさんの2人で活動を続けています。

歌詞へのこだわり

ボーカルのきみコさんがnano.RIPEの曲のすべての作詞を手がけていますが、心の中の感情を伝えるための言葉選びが非常に巧みです。

きみコさんの歌詞は「今の瞬間」をテーマにしているそうで、繊細な心情の変化や心の奥底に潜んでいるような言葉にし難い感情を歌詞にしています。

感情を歌にすることで気持ちを整理しているというきみコさんは、同じように苦しみながら自分の歌を聴いてくれている人の苦しみに寄り添うものでありたいと思って歌作りをしているそうです。

歌を聴く人の心にまっすぐ届くような歌詞には、きみコさんの言葉に対する信念が表れているのです。

『絵空事』とは?

【絵空事/nano.RIPE】「今ここにあるものがすべて」がこの曲の言いたいこと!?歌詞はこちら♪の画像

『絵空事』は2012年4月25日にリリースされた7番目シングルで、この時はきみコさん、ササキさん、アベさんの3人で活動していました。

テレビアニメ「さんかれあ」のオープニングソングともなっています。

『絵空事』の歌詞

それでは『絵空事』の歌詞を個人的な解釈を加えながらご紹介致します。

絵空事は心の闇から逃げるため?

眠れない夜に聞いた物語が絵空事だとしたら

永遠を知るより快楽を求めて今を悔やんでしまうのは
ココロの深くに棲みついた影から逃げるためだとしたら

それでもあたしはあたしを愛していられるなら

出典: 作詞:きみコ/作曲:きみコ

「絵空事」とは物事を大げさに誇張しているという意味ですが、悶々と眠れないときに聞いた話が、実際は現実ではありえないような大げさなものであったとすれば、それは果たして、ただの夢なのか、もしくは現実離れした現実なのか、区別ができなくなってしまうかもしれません。

永久的なものを求めることよりも一時的なうわべの快楽を探すことは、心に空いた穴を埋めるための充足感を得るのであって、普遍的な価値を手に入れることではないということでしょう。

心の奥底にある恐怖や不足感から逃げ続けながらも、なんとか自分を愛したい。そして愛し続けることができるなら、心の中の影が追って来ても構わない、ということでしょう。

どんな状況でも自分を愛し続けるというのは簡単なことではありませんが、何かに追われていても自分を信じることが、結果的に自分を愛することに繋がっていると言えるのではないでしょうか。

そうだとしたら、絵空事だと思っていた物語は遠く離れた世界の話ではないのかもしれません。

半分に割れた太陽

半分に割れた太陽が朝を連れてきて 闇に慣れた神経をじわり刺激する
置き忘れた脳内はあえてそのままで シナリオの消えた物語だ

自由に自由に舵を取って もっと高くへ舞い上がって

出典: 作詞:きみコ/作曲:きみコ