MVの映像と一緒に歌詞を考察してみる
今回紹介するのはコレサワの楽曲「最後の彼女になりたかった」です。
2020年1月1日にリリースされ、それと同時にYouTubeでMVが公開されました。
この楽曲のMVは、春、夏、秋、冬と移り変わる景色の中で歩く少女が映し出されています。
1年を感じさせる最後には、また新しい春がやって来て終わる…という構成です。
そのMVに出てくる少女の仕草や表情などを観ながら歌詞の意味を考えてみましょう。
少女の心の移り変わりをわかりやすく感じることが出来ますよ。
本記事では少女の心情の変化をMVの中の季節ごとに分けて紹介していきたいと思います。
春
まだ表情に余裕が見える主人公(MVの説明)
春パートの主人公は、時折悲しそうな表情を見せています。
しかしすぐに表情は戻り、少しやけくそ気味に自虐を楽しんでいる雰囲気です。
出だしのフレーズも、どこか他人事のような軽さを感じます。
そのように見えるだけで、本当は必死に自分の気持ちに気付かないふりをしているだけなのでしょう。
彼女は一体、どんな気持ちでいるのでしょうか。
悲劇のヒロインを楽しもうとする少女(歌詞の考察)
君の最後の彼女になりたかったな
君が分けてくれた友達と趣味と口癖はどうするの?
君に分けてあげた恥ずかしい夜とあの秘密どうなるの?
もうこの辺りは君と行き尽したし
この先誰と行っても思い出してしまうでしょう
出典: 最後の彼女になりたかった/作詞:コレサワ 作曲:コレサワ
2行目は、彼氏の友達が自分の共通の友達になり、彼氏の趣味に自分もはまったことが分かります。
そして無意識のうちに口癖が移ってしまったということでしょう。
これは、恋愛あるあるかもしれませんね。
3行目は「誰にも見せられない恥ずかしい姿」や「秘密」を共有できるくらい私たちは特別な関係だったでしょ?
そうと彼に問いかけているようです。
4行目からは嘆くような気持が綴られています。
この先、誰と付き合っても、君との時のように心がときめかないという切なさです。
見慣れた場所に行くたびに君のことを思い出してしまう、その未来の悲しみを感じます。
まるで、「どうしてくれるんだ」と彼に文句を言っているようでもありますね。
この歌詞から主人公は、この春に付き合っていた彼と別れてしまった、と推測できます。
夏
次第に悲しみに飲まれていき…(MVの説明)
MVの景色は夏に変わり、夏祭りの屋台が並んでいます。
これまで必死に自分の気持ちに目を背けて強がっていた主人公。
それもだんだん無理が生じてきているのが感じ取れます。
この辺りから悲しい表情が増えてきました。
特に涙ぐみながら花火を見上げている姿が印象的で、1人の寂しさに耐えきれなくなっているようです。
日を追うごとに想い出が鮮明に思い出されるのかもしれません。
まだまだ大好きだった人を忘れるのには時間がかかりそうです。
彼との間に温度差があった?(歌詞の考察)
君の最後の彼女になりたかったな
ていうかなれるとどこかで思ってた
君のその苗字とあたしの名前
運命最強だって笑顔で教えてくれたのに
出典: 最後の彼女になりたかった/作詞:コレサワ 作曲:コレサワ
冒頭の最初の歌詞にあるように彼を運命の相手だと感じていた主人公。
いずれは、結婚するものだと信じていたのが3行目の歌詞から分かります。
このフレーズの意味は、姓と名の単なる響きの良さではなさそうです。
彼が主人公の姓名判断をしたのかもしれません。その時の名前は、彼の苗字と主人公の名前です。
つまり結婚を意識したということが考えられます。
それが主人公にとっては、「自分と同じように彼も自分を運命の相手だと感じてくれている」と思えたのでしょう。
とてもうれしい出来事だったに違いありません。
しかし、彼にしてみれば何気なく、軽い気持ちで言った言葉ではないでしょうか。
こういった出来事は男女によって重みが違う場合があります。