大黒摩季『Anything Goes!』とは
パワフルでハスキーなボイスが魅力的な大黒摩季さん。
数々の名曲を歌い上げ、長きにわたり多くのファンを魅了し続けています。
そんな大黒摩季さんの楽曲の中から、今回紹介するのは「仮面ライダーオーズ」の主題歌です。
アップテンポでノリノリ、バンドにブラスの音も加わってとても華やかな印象を与えます。
そんな魅力的なナンバーですが、歌詞にも仕掛けがたくさん!
主題歌ということもあって、歌詞中にもオーズを連想させるような単語がたくさん登場しているのです。
歌詞の内容をより深く理解するために、まずは簡単にオーズのストーリーを紹介していきましょう。
仮面ライダーオーズのストーリー
仮面ライダーオーズは、2010年9月より放送されていた仮面ライダーシリーズの作品です。
主人公の仮面ライダーが本来敵となる存在と手を組む、という凸凹コンビが特徴的なシリーズでした。
相反する2人がバチバチにぶつかり合いながらも、最後には共通の目的を達成するために手を取り合う。
そんな姿に感動した人も多いでしょう。
このシリーズにおいてポイントになるのが、メダルと欲望です。
オーズに登場するメダルは、もともと人間が抱える欲望をもとに作られたものです。
そのメダルは欲望とともに増幅し、次第に生命体のように動き回るようになります。
そうしてメダルから生まれた敵たちを、同じくメダルを使って変身するオーズが倒していく物語なのです。
さて、仮面ライダーオーズの設定がわかったところで、早速歌詞の世界に迫っていきましょう。
自分のやりたい事に気がつくまで
〇〇〇はオーズのこと?
(You count the medals 1,2 and 3
Life goes on Anything goes Coming up OOO)
出典: Anything Goes!/作詞:藤林聖子 作曲:tatsuo
スピード感のある雰囲気に合わせて、リズミカルな表現が特徴的です。
早速メダルというワードが登場していますね。
この部分の最後、〇が3つ続いているのがわかるでしょうか。
歌詞を聴けばわかるとおり、これは「オーズ」と読みます。なぜ〇3つでオーズなのかわかりますか?
実はこの記号が、オーズが変身する時に使うメダルを表現しているのです。
仮面ライダーといえば変身ベルトですが、当然ながらオーズにも変身ベルトが存在します。
オーズは変身するとき、欲望から作られたメダルを3枚、ベルトに装着するのです。
そうして装着したベルトにはめられたメダルはまさに、この歌詞にあるような形に並びます。
この曲中にはほかにも同じくオーズを意味する記号が登場しますので、注目してみてください。
欲望がなければ夢もない
要らない持たない夢も見ない
フリーな状態... それもいいけど
(こっから始まるThe show we're waiting for
Count the medals 1,2 and 3)
出典: Anything Goes!/作詞:藤林聖子 作曲:tatsuo
1番のAメロです。
ここでは早速、オーズのテーマでもある「欲望」を連想させる歌詞が登場しています。
何にも縛られない、自由気ままな状態を歌っていますが、ここで人を縛るとされているのが欲望です。
だからこそ欲望のない状態が自由=フリーだと歌っているのです。
運命が君を連れ出す
運命は君 放っとかない
結局は 進むしかない
(未知なる展開 Give me energy
Count the medals 1,2 and 3)
出典: Anything Goes!/作詞:藤林聖子 作曲:tatsuo
欲望がない状態ということは、何かをしようと思ってもその意欲さえ湧かない状態ということです。
多くの人が当たり前のように持っている感覚が、すっかり枯れ果てた状態なのです。
そんな生きる屍のような状態でも、定められた運命は遠慮なくその人を巻き込もうとしてきます。
自分の意思とは無関係に、スタートラインまで連れていかれてしまったイメージでしょう。