また再び

明日を夢見て 君のこと
信じていたいよ 寄り道もしたけど
明日を夢見て 君のこと
見つめていたいよ
また僅かに木漏れ日が揺れるから

出典: 明日を夢見て/作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果

ここから"おや"と思う展開が始まります。

完全に終わってしまった関係への後悔が綴られている歌とばかり思っていると...

前述の夢は叶えたい夢でしたが、ここで明日に希望を託す夢は、君との未来であると解釈できます。

お互いこれまで色んな道を選択してきたけど、最後にはやはり君しかいないとわかったのでしょう。

君も同じ気持ちでいてくれると信じていたいし、これからも傍で君を見守っていたいと思っています。

木漏れ日は木々の葉っぱの間から差し込む光のこと。

また再び僅かだけど、一度失いかけた君との未来を手に入れるチャンスが残っていることを示しています。

このフレーズで一気にふたりの関係に少し希望が見え隠れする状況に変わりました。

わずかな可能性を信じて

二人の冷めた誤解 溶かしたい
信じていたいよ 寄り道もしたけど
明日を夢見て この想い
時々切なくて 押しつぶされそうになるけど
明日を夢見て 君のこと
見つめていたいよ
まだ僅かに 木漏れ日が揺れるから

出典: 明日を夢見て/作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果

"冷めた誤解"とは、余程のわだかまりを感じます。

誤解が積み重なりすぎて、もう解くのもめんどくさくなり、長年そのままにしていたのでしょう。

でも主人公は今になって、それを溶かしたいと言っています。

もう一度やり直したいと思う主人公の気持ちがよりハッキリわかる場面です。

ところでお気づきでしょうか、フレーズにとても微妙な違いがあることを。

そうです、最終行の"まだ僅かに"の部分です。

前述は"また僅かに"。

細かな違いが、聞き手をハッとさせます。

残されたチャンスはとても少ないかもしれません。

でも真っ暗闇ではないんですね。

まだ今なら取り戻せるかもしれない、そんな明るい余韻を残してこの歌は終わります。

歌の解釈のおもしろさ

歌は人によって色んな解釈の仕方がありますよね。

また聴くときのコンディションによっても、以前とは違った歌詞に聞こえる場合もあります。

この【明日を夢見て】も、失恋から立ち直り、新たな一歩を踏み出そうとしている歌と思う方もいるでしょう。

異なる解釈で歌を聴いてみるのも、新たな発見があって、より深く歌を楽しむことができます。

スピッツもさまざまな解釈ができる歌を作り続けているアーティストです。

おもしろい記事がありますので、是非ご覧になってください。

日本を代表するロックバンドのスピッツ。 彼らの歌詞世界に迫っていきたいと思います!

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