初のオリコン1位獲得!
2000年代前半、HIPHOPという音楽ジャンルがアングラからメジャーシーンに台頭し急成長を遂げていました。
その先頭に立ってシーンを盛り上げていたのがRIP SLYME。
ヒット曲連発の彼らが初めてオリコンシングルチャート1位を獲得したのが、「BLUE BE-BOP」なんです。
少し意外かもしれませんが、「楽園ベイベー」や「One」は最高2位という記録でした。
ミリオンヒット「TOKYO CLASSIC」から4ヶ月
シングルチャート最高2位だった「楽園ベイベー」「One」ですが、収録されたアルバムはミリオンヒットを記録。
それがRIP SLYMEの作品中最多の販売数を誇るアルバム「TOKYO CLASSIC」です。
まさにポップシーンにおけるHIPHOP作品としては金字塔と言える記録。
その大ヒットから4ヶ月に発売されたシングルが「BULE BE-BOP」なんです。
J-POPに新風を吹き込んだRIPが次は何を見せてくれるのか?
そんな期待を背負って発表された楽曲は、自己最高である10万枚の初動売上を記録しました。
そしてオリコンチャートで初めての1位を記録!
RIP SLYMEにとって記念すべき曲となりました。
BLUE BE-BOPとはどういう意味?
ジャズ要素満載
この曲はHIPHOPなのにJAZZの要素をふんだんに取り入れた楽曲として知られています。
タイトルの「BLUE BE-BOP」の「BE-BOP」というのも実はジャズ用語。
ビバップ(bebop) は、1940年代に成立したとされる、ジャズの一形態。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ビバップ
ビバップがどういう音楽を指すのかはわからなくても、イントロだけで「ジャズ」を感じられるはずです。
HIPHOPは通常「打ち込み」と呼ばれる技法により作られたトラックで曲を作るのが定番。
ですがこの曲は楽器の生演奏をバックに作られているんです。
イントロからドラム音や弦を弾く音がリアルに聴こえ、よりジャズ感を強く感じる演出になっています。
実際「これはHIPHOP?」なんて批判があったのも事実。
ですがそこはスライムのように自由な彼らですから。
これでいいんです。
これでこそリップスライムなんです。
憂いを感じる曲
また、「BLUE」は直訳では「青」ですが、憂いや悲しみを表現する色でもあります。
歌詞の内容からも、「BLUE」から連想される悲しみや寂しさを表現していることがわかります。
それまでのリップといえば、飲もう!騒ごう!歌おう!
つまり今風に言うと”パリピ”のイメージが強いグループでした。
ところが「BLUE BE-BOP」は、明るく楽しいこれまでの作風とは少し違った面が見られる曲です。
曲の季節は哀愁の秋
この曲が発売されたのは11月、まさに秋が深まる季節。
夏全開のパーティーチューンだった前作「楽園ベイベー」から順当に季節が進みました。
パーティー後の寂しさが、秋のイメージと重なるかのようです。
歌詞にも秋を思わせる描写が見られます。
去った誰かを想っている?
木枯らしに吹かれて歩く僕の かたわらで笑うあの笑顔はない
出典: BLUE BE-BOP/作詞:RIP SLYME 作曲:RIP SLYME