技術力をみせつける楽曲
トップクラスにハイテンポ
優れた歌唱力とダンス、個性でファンを魅了し続けるアンジュルム。
2015年11月11日発売の「出すぎた杭は打たれない」は、彼女たちの楽曲の中でもトップクラスにハイテンポです。
ドラムのドコドコとしたリズムが爽快♪
ハイテンポにのせられるメロディの難易度も非常に高く、技術力無しには歌いきれない楽曲といえます。
それを激しいダンスとともに高らかに歌い上げるのが、めちゃくちゃカッコいいです!
彼女たちの素晴らしいところはライブでのクオリティ。
CD以上の大迫力を見せつけてくれるのです。
タイトルに込められた意味
出る杭が打たれた背景
アンジュルムの楽曲はタイトルに熟語を使っているものがほとんど。
今回は「出た杭は打たれる」という昔ながらの日本の考え方がもとになっています。
これは、目立ったり才能のある人は他人から妬みや反感を買いやすく、淘汰されるという意味。
農耕民族だった日本では「カリスマ性」よりも「協調性」を重視されてきました。
その名残で「角が立たない」ことを優先する傾向にあります。
「出る杭」ではなく「出すぎた杭」になればいい
実力次第で結果が変わる現代において、この「出た杭は打たれる」という考え方はどうなのでしょうか?
競争社会での「右へならえ」は必ずしも正解ではないはず。
そんな中「出すぎた杭は打たれない」という言葉が唱えられるようになりました。
「中途半端に出る」から淘汰されるのであれば「いっそ思い切り出てしまえばいい」という考え方。
欠点を頑張って伸ばすよりも、長所を伸ばす方が容易で健全です。
めまぐるしく進化を遂げる文明の中で、この考え方は非常に重要なのではないでしょうか。
この楽曲では「己の個性をひたすら貫き通せ!」というメッセージが込められています。
MVをチェック
モノクロの中で放たれる光
アップテンポな楽曲に負けないキレキレのダンスを見ることができるMVも必見です。
メンバーが歌唱するアップのシーンでは色彩があるのですが、ダンスシーンではモノクロになっています。
しかし、ただのモノクロではなくCGが自然と追加されているので、スピード感が出て素敵ですね!
白黒の世界の中で光るのはCGだけではありません。
衣装も暗闇の中で光る仕様になっているのです。
この演出には「暗闇を突破して光を放て」というメッセージがあるのではないかと筆者は思いました。
「出すぎた杭」とは「人一倍光り輝くような存在」なのではないでしょうか。
勢いよく突き進む
批判する人すら見透かす
鉄のプライド 鋼のこころ
世間(ひと)は云います
「頑固恥知らず」
メッキを塗っている あなたの素顔
本音はきっと
「抜け駆けやめましょうよ」
出典: 出すぎた杭は打たれない/作詞:児玉雨子 作曲:魚住有希
このフレーズでは「個性を貫く自分」へ対して周囲が向ける「批判」を歌っています。
誰かが主人公の行動を「恥」だと軽蔑しているようです。
でも、主人公はそんな人々の心理を見抜いています。
プライドが高く、新しいものを受け入れる柔軟性がない。
「世間を知らない頑固者」と言ってはいるけど、本当は主人公の足を引っ張りたいだけ。
わざわざ批判するという行為は、相手のためにならないことがほとんどでしょう。
愛があれば「批判」という手段はとりません。
多くの場合、「批判によって自分の不安を解消する」ことが目的。
自分の意思を持って輝こうとする人を見て、自分の劣等感がうずいて叩きたくなるのです。