この歌詞は男性パートの冒頭に示されるものです。
相手が生きていてくれることに感謝する、相手の存在そのものに感謝するってとても強い「愛」ですよね。
直接的な「ありがとう」が出てくるのはこの部分だけですがその後の部分も三年間ともにいてくれた相手への感謝の気持ちに溢れています。
どんな思いを抱えていても、口に出さなければ伝わりません。
ありがとうを言い合う、これはとても心温まるやり取りですよね。
男女それぞれの思い
日々の思い出から感じる愛情
男性パートでは三年間あったことを思い出し、これからも共にいて欲しいという男性の心情が綴られています。
思えば君がいることが自然で 並んだ歯ブラシも当然で
三年前の俺ならば夢みたいな話だよな
出典: 3年目の記念日 feat. Noa/作詞:J No.2 作曲:J No.2
気づけば自分の部屋に相手のスペースが増えていって、歯ブラシも、マグカップも、スリッパも二人分になっている。
日常の中だからこそ感じる変化というものは愛おしいものです。
それは今だからこそ当然に思えるけれども、昔の自分だったらまさしく夢の出来事だったんでしょう。
当たり前に感じるようになるとどうしても雑になってしまいがちなもの。
本当は当たり前ではなく、もしかしたらあり得なかったのかもしれない夢だった、そう考えると奇跡のような話です。
いっしょにご飯を食べたり、映画を見たり、喧嘩をしたり。いろいろなことがあった三年間。
そうしてそんな三年間をこれからもともに歩く、そんな何気ない日々が何よりも彼にとっては何よりも嬉しいものなのでしょう。
同じ目線と同じ速さで 歩いて行けたらって思う
繰り返しながら生きてって ベタなことで気持ち確かめよう
出典: 3年目の記念日 feat. Noa/作詞:J No.2 作曲:J No.2
特別なことは何も望んではいません。
ゆっくりとめぐっていく季節を何度だって二人で過ごしたい。
どちらかが先に行くのでも遅れていくのでもなく一緒のペースで同じものを見て歩む。
なんだか手をつなぎながら歩いている二人の様子が思い浮かんでしまいます。
君に会えたから
男性のパートがAメロ、Bメロを担当しているのならば、女性のパートはサビの部分を担当しています。
サビとなると大事なことを何度も繰り返し歌うことになります。
男性がこれまでの思い出と二人のこれからに思いをはせています。
女性は何度も同じフレーズを繰り返すことで相手に対しての強い感情を向けています。
さきに「ありがとう」を繰り返していると述べましたが、そのほかにも「好き」という単語を繰り返し用いています。
君に会えたから ほら 好きになれたから
出典: 3年目の記念日 feat. Noa/作詞:J No.2 作曲:J No.2
このフレーズは何回も繰り返されているフレーズ。女性のパートは全部で5つに分けることができますが、最後の箇所以外の4つの部分の最初に流れるフレーズです。
この歌は女性のパートから始まりますからこの曲の始まりがこのフレーズということになります。
男性は会えたことを夢のようだと思い、女性は会えたことで幸福になれたと思っている。
二人とも相手がいてこその幸福だと考えていますね。
好きになれたから
会えたうえで好きになれた、とこの歌は語っています。
人同士の関係は出会いから始まります。
その後どのような感情を育みどのような出会いをつくっていくのかは本人たち次第。
好きになれたといえる関係はとても素敵なものでしょうね。
ところで女性のパートでは「好き」という言葉をストレートに使ってきます。
ですが、反対に男性のパートでは「好き」という言葉が出てきません。
ストレートに出てこないところに男性の素直に伝えることの照れくささを感じる人もいるのでは。
とはいえ、この曲はこれから会う相手に思いをはせているようにも聞こえます。
きっと、歌においてはまだストレートに告げていないだけで恋人の前ではストレートな言葉を伝えているのでしょう。