ニコニコ動画からメジャーへ「天月-あまつき-」に迫る

ニコニコ動画の一歌い手として人気を博し、2014年にはメジャーデビューを果たした天月-あまつき-(以下天月)。

インターネットが普及した現代を表すかのように、近年彼のようなアーティストが本当に増えていますね!

他にも配信サイトが多数ある中、どうしてニコニコ動画出身のアーティストが多いのか。

その理由はサイトの独特の文化にもあるのではないでしょうか。

ニコニコ動画のリスナーというのは、とにかく容赦のない物言いが特徴です。

かくいう天月自身も、最初はその容赦のないダメ出しに落ち込むことがあったそうですよ。

ニコニコ動画の歌ってみたの初投稿は駄目出しされ、もの凄く落ち込んだが「じゃあ、もっとうまくなればいいのかなあ」「悔しがるよりは成長しよう」と思い留めた。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/天月-あまつき-

天月の例を見ても伝わりますが、ニコニコ動画に投稿し続けるというのは強いメンタリティが必要とされることです。

そこで打ちのめされようとも這いあがって来た人たちが、こうして注目を集めるアーティストとなっているのでしょうね。

「誰でも発信出来る時代」とはよく言われます。

このことは隠れたアーティストの可能性を広げるものですが、こうしてちゃんとふるいに掛けられているのですね。

天月のここがすごい!

ニコニコ動画から成り上がり、今や日本武道館でのワンマンまでやってのけてしまう天月。

ここまででも、アーティストとしては大成功と言ってもいい流れです。

彼のもう一段すごいところは、厳しい環境で磨き上げたその声を武器に、多分野での活躍も見せているところでしょう。

声優から歌手などはよくありますが、歌手から演劇、朗読劇へと広げていく人は珍しいのではないでしょうか。

歌というよりも、「声を出す」という行為が彼の才能なのでしょうね。

活躍の場は多岐に渡ると言えども、ある意味職人だと呼べますね。

疾走感溢れるロックナンバー「シューティングスター」を紹介

そして今回紹介するのは「シューティングスター」という楽曲です。

この曲は元々、人気ボカロPのレフティモンスターが発表したもの。

これをカバーしたものを2015年6月30日、天月がニコニコ動画に投稿します。

楽曲への声のハマり方は、まるで天月のために作られた曲かと思うほど。

ファンからの人気も高かったのでしょう。

2016年7月27日にリリースされたアルバム「箱庭ドラマチック」にも収録される運びとなります。

「箱庭ドラマチック」

【シューティングスター/天月-あまつき-】歌詞解説!守れるなら壊れても構わない!歌への想いに感動の画像

アルバムの収録内容は全15曲と満足度の高い内容。

「シューティングスター」の他にはアニメ「政宗ダテニクル」のOPにもなった「ミカヅキリサイズ」。

ドラマ「南くんの恋人~my little lover」のOP、「虹の向こうへ」などタイアップ作品も多く収録。

また、同じくニコニコ動画で人気を博すアーティスト、まふまふの「愛鍵」などもニコニコファンにはうれしい選曲ですね!

楽曲をレビュー

ここからは「シューティングスター」の楽曲をレビューしていきましょう。

MVをご覧の際にも、きっと役立てていただけるはずです!

流星を体現したようなイントロ

楽曲は煌びやかなギターに、予兆を表すかのような高揚感を煽るドラムプレイから始まります。

そこから一瞬のブレイクを起点に走り出すビート。

オクターブ奏法で奏でられるギターフレーズはまさに「流星」を体現するもの。

満天の星空を駆ける様が浮かび上がってくるようです。

アニメの主人公のような声質

Aメロではバックのサウンドはトーンダウン。

その分天月の歌声の輪郭もはっきりと浮かび上がってきます。

少年のようでいて力強さも持ったその声は例えるならアニメの主人公のような印象。

この独特の声質が音楽以外のステージにも彼を誘っているのではないでしょうか。

続くBメロではための効いたリズムアプローチを展開。

サビへの期待感も高まっていきます。

一番の見せ所