ELLEGARDEN【So Sad】歌詞を和訳&解説！とても悲しいのはなぜ？思わず涙するストーリー

(和訳)

僕は玄関の呼び鈴が鳴る音で目が覚めた

ただわかっているのは、それが君じゃないということだ

でも僕がしでかした　いろいろな事が僕らを切り離し

そして君は、二度と僕の所へは戻ってこなかった

シーンは再び、さわやかな朝を迎えたところに戻ってきました。

ただ先ほどと違うのは、隣で寝ているはずの彼女がいない、ということだけでしょう。

目覚めたばかりでまだ頭がぼーっとしている主人公ですが、そんな状態でも唯一はっきりと理解しています。

それは、朝から呼び鈴を鳴らしてきた相手が愛しい彼女ではないということ。

受け入れたくない。信じたくない。まだあきらめない。そんな強い気持ちで彼女のことを考えていた主人公。

しかし実際は、「彼女はもう隣にはいない」という事実を受け入れ始めていたのかもしれません。

彼女を忘れるはずもないのに。彼女への想いが途絶えるはずもないのに。

彼の身体はどこか、彼女のいない生活に順応し始めているようにも見えます。

とはいえ気持ちの整理はついていません。まだ葛藤し続けているかのような雰囲気が伝わってきます。

(和訳)

今日さ、君と僕の写真を見つけたんだ

僕はとても悲しいよ

僕たちの時間をすべて、巻き戻せないかな

僕たちが一緒にいるべきだったあの場所へ、戻せないかな

大好きだった君への想い。それは薄れることなく、日々主人公の心を支配し続けています。

そんな中、主人公はふいに2人の思い出の写真を見つけてしまいます。

そして初めて、深い悲しみに溺れるのです。

ここまで彼女がいない時間を過ごしてきた主人公。

しかし、感情をここまで直接的に表現する言葉が登場したのはここが初めてです。

これまでは彼女を想うことだけに集中していた主人公が、はじめてその心の悲しみに目を向けたのでしょう。

たった一言。この一言が、彼の心の内をすべて表現しています。とても重々しく感じられますね。

彼女との写真を見つめながら、改めて彼女に対して大きな気持ちを持ち続けていることを確認したのでしょう。

これまでは未来を見つめ、「戻ってきてほしい」と考えている様子が描かれていました。

しかしここで初めて、主人公の見つめる先が過去へとスライドしていったことがわかります。

彼女が隣にいたあの頃に戻りたい。深い悲しみの中で、ようやく自分の心の動きに素直になれたのかもしれません。

強がれない。本当は悲しくて寂しいんだ。そんな気持ちで、主人公は写真を見続けているのです。

若いカップルの何気ない日常の1コマを描いていたこの楽曲。

詳細な描写がないのに、情景をたやすく想像することができたのはわたしだけではないでしょう。

細美武士さんが紡ぐ心理描写がそれほどまでに繊細で、丁寧だということがわかります。

胸をグッと締め付ける歌詞。そんな歌詞の雰囲気を伝えるダイナミックなサウンド。

ぜひ、歌詞を見ながら楽曲を聴いてみてください。その世界観をより深く感じることができるはずです。

ELLEGARDENのギターボーカル、細美武士さん。

彼はELLEGARDENの活動休止中、バンドやソロなど様々な活動をしていました。

フロントマンとしての魅力、才能など、細美武士に迫る記事です。

10年という長い休止期間から、満を持して復活を果たしたELLEGARDEN。

そんな彼らが世に放ってきた数々の名曲の中から、改めておすすめをピックアップ！

10年経っても色褪せることない、彼らの名曲の数々をお楽しみください。