HYの新たなる船出のファンファーレ
新天地でも変わらぬHYの魅力が詰まった楽曲
『会いたい』は2014年発売の9thアルバム『GLOCAL』に収録されている1曲。
同日発売のベストアルバムの印象の方が強い...という方も多いかもしれませんね。
しかしこの『GLOCAL』という作品、実は彼等の記念すべき再出発を彩った素晴らしい1枚なのです!
丁度この頃彼等は長年所属していた音楽事務所から離れ、新しく自身の新レーベル『ASSE!!Records』を設立。
そのレーベルからの第1弾リリース作品として、このアルバムは世の中に生み出されたものでした。
沖縄の方言で“驚き”を意味する"ASSE!!"という言葉。
その言葉の由来通り、地元沖縄を拠点にこれからもみんなが驚くような音楽を届けていくレーベルでいたい。
そんな彼等の思いが込められた新レーベルのスローガンは『More local, More global』。
アルバムタイトルの『GLOCAL』という造語は、彼等の再出発への強い希望と期待が込められたものでした。
そんな彼等の新たな船出を飾った待望のアルバム、『GLOCAL』のイントロダクションとなる1曲目『会いたい』。
この曲、実はアルバム発売以前からライブでも披露されていたり、期間限定のショートムービーが作成されています。
その為、HYファンの間では非常に馴染みの深い一曲でもあったのです。
『会いたい』のシンプルな一言に込められた沢山の思いを、まずは歌詞と共に紐解いていきたいと思います!
あなたが『会いたい』と思う人は誰ですか?
たった一言、それなのに…
好きだ 好きだ 好きだ 好きだ 好きだと 何度も
会いたい 会いたい 会いたいと 何度も
キミの名を叫んだ 繋がる空に
出典: 会いたい/作詞:Hideyuki Shinzato 作曲:Hideyuki Shinzato
この曲で一番印象的なのは、曲中、特にサビでそれこそ「何度も」繰り返される「好きだ」「会いたい」という言葉でしょうか。
しかし一方で、そんな会いたくて堪らない人に会えない辛さや、伝えたくても伝えられない思いが、サビ前の歌詞に散りばめられていますね。
失って初めて知る、あなたといた事の幸せ
忘れない 忘れない 忘れられないよ
たった一度のあの出会いを
この手に からだに 今も残っている
あたたかなキミの温もりが
寂しさを覚えたのは あなたのせいだよ
だからちゃんと責任をとって もう一度
出典: 会いたい/作詞:Hideyuki Shinzato 作曲:Hideyuki Shinzato
会えなくなる事がこんなに辛いのなら、寂しくなる事がこんなにも辛い事なら。
誰かの温もりを、優しさを、好きだと言う気持ちを、知らなければよかったと思った事はありませんか?
「会いたい」も「好きだ」も。
ほんの些細なたった一言。伝えられる時には一度も言えなかった、言わなかった、それなのに。
伝えられなくなった時に初めて、伝えなかった事を後悔するんです。
どうしてあの時、ちゃんと言葉にしなかったんだろう、って。
どうしてあの時、あなたの目を見て、ちゃんと言わなかったんだろう、って。
もう遅い、と頭ではわかっていても。
今度会えたのなら キミの前で伝えるよ 言えなかった言葉を
出典: 会いたい/作詞:Hideyuki Shinzato 作曲:Hideyuki Shinzato
自分の大好きな人に、「好きだ」「会いたい」って、言いたくても言えなくなるのはどんな時なんでしょうね。
あなたの事が好きだと気付いた時には、あなたの目には他の人の姿が映っていた時。
私の思いを知りながら、あなたが他の人の元へ去ってしまった時。
お互いの事が好きで、大好きで、それでも物理的な距離には勝てない時。
そして、私の気持ちを置き去りにしたまま、あなたがこの世から去ってしまった時。
誰でも一度は抱えた事のある、小さな、けれどいつまでも拭い切れない後悔。
それらに優しく寄り添う歌詞を歌う事で、今まできっとこの曲は沢山の人を救ってきたのではないでしょうか。