前半部では、「特別」という言葉を「特別な存在でいたい女の子」という意味で使っていましたが、後半部では少し様子が変わります。
「特別」を押し進めると「特別」ではなくなります。
月曜は あえないなら 次の日はどう?って
繰り返しの 言葉だって それをもっと言ってよね
一回だけのキスのために すぐに会いに来た
あのときの あの場所は
特別じゃないし
ずっと
出会ってから付き合うまでの あの感じでいよう
素っ気ないふりなんて かっこよくもないよ
間違いないこと増えたって 幸せちょっと違う
夏の日のはじまりが ただしい恋をほら映してる
出典: 出会ってから付き合うまでのあの感じ/作詞:MICO/ヤマモトショウ 作曲:釣俊輔
「出会ってから付き合うまでのあの感じ」とは、「特別」なんだけど「特別」ではない。
「稀少価値」という言葉を使うとわかりやすいかもしれません。
「価値」はあるのだけれども「稀少」では困るのです。
普通のことだと思えるくらい、沢山ないと嫌なんです。
また「間違いないこと」が「増え」る。つまり、固い絆で結ばれることを望む人も多いとは思いますが、ここでは望まれていません。
この女の子にとって「ただしい恋」とは「出会ってから付き合うまでのあの感じ」でいることなのです。
視点があちらこちらに行ったり、「特別」という言葉のとらえ方が変わったりしますが、「出会ってから付き合うまでのあの感じ」でいたいというのは曲を通してブレません。
サウンドメイクも素晴らしい
今回は、でんぱ組.incやAimerの楽曲の作曲や、編曲、プログラミングなど幅広く活動する釣俊輔が作曲を担当しています。
活動の幅が広いので、釣俊輔は作曲家というよりサウンドプロデューサーといった方がふさわしいかもしれませんね。
面白いのは、釣俊輔が編曲も担当した「とびきりのおしゃれして別れ話を」のときとは異なり別な人物を編曲担当に招いていることです。
その人物とはORESAMAの小島英也です。
ギターもお勧めORESAMAアレンジ!
ヴォーカルの「ぽん」とのユニットORESAMAで活動する小島英也がアレンジを手がけています。
ダンサブルでグルーヴィー、かつ歯切れ良いギターのカッティングが、聴こえて来れば「あ!ORESAMAだ!」とわかる。
そんな人もいるというORESAMAですが、この「出会ってから付き合うまでのあの感じ」もまさにそんなアレンジに仕上がっています。
単純な4つ打ちのディスコミュージックと思わせておいて、実は、サビ以外では案外複雑なリズムを刻んでいるところなども聴きどころ。
それでいてシティポップの味わいも
「出会ってから付き合うまでのあの感じ」を含め、SHE IS SUMMERの楽曲は、エレクトロ寄りのディスコですが、クロスオーバーやAORの要素も感じます。
テンションコードを使ってお洒落にまとめて、それでいてマニアックになり過ぎないダンスミュージック。
そういう意味では、SMAPの楽曲に近い特徴があります。
まとめ
SHE IS SUMMERの始動に際してのインタビューに答え、MICOは今までやって来なかったことをやりたいと話しています。
ソロシンガーの「八雲みこ」とも、パーマネントなグループ「ふぇのたす」とも異なり、様々なミュージシャンとのコラボで新しいことにチャレンジし続けています。
コラボにより引き出された魅力の芯にはMICOというアイコンが強固に存在する。「出会ってから付き合うまでのあの感じ」も、そんなところに魅力を感じます。
SHE IS SUMMERはますます楽しみな存在ですね!
なお、同じMICOとヤマモトショウ作詞で、釣俊輔の作曲の楽曲「とびきりのおしゃれして別れ話を」も是非聞いてみてくださいね!
【とびきりのおしゃれして別れ話を/SHE IS SUMMER】歌詞を考察!男子は複雑な女心を学ぶべし - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
マンネリ化した彼氏に別れを告げる女性を描いた「とびきりのおしゃれして別れ話を」。この女性の複雑な乙女心をぜひ男性にも知っていただきたいです!もちろん女性は共感すること間違いなし。ぜひご覧ください♪
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