Aimerの歌声が作り上げる「Black Bird」の世界
透明というよりは、澄んだ水の中に小さな水泡が絶えず立ち上っているような声音。
Aimerの歌声は誰にも真似できない唯一無二のものであり、人々を魅了してやみません。
2011年9月にシングル「六等星の夜」(他2曲収録)でデビューを果たしたAimer。
デビュー後はネットライブで頻繁に楽曲を発信し、多くのリスナーの心を鷲掴みにしてきました。
ネットライブは9月7日収録分で32回を数えます。
そしてデビュー7周年、2018年9月5日に15thシングル「Black Bird」をリリースしました!
Aimerの歌声に隠された秘密
幼い頃から歌が好きだったAimer。15歳という若さで声帯を壊してしまいました。
アーティストを目指していた少女にとっては不幸すぎる出来事です。
現在も完全治癒には至っていませんが、完全治癒させないようにしているのだとか!
不純物を含まない真水のような声とは少し違う、どこかハスキーさを感じる彼女の声。
これは声帯の傷があってこそであり、完治すると声質が変わる可能性を医師が示唆しました。
そこでAimerは、声帯をこれ以上傷めずに現在の声を保つ工夫をしているそうです。
持って生まれた声質に「偶然」が加わり「努力」を加え、誰にも真似できない「Aimerの歌声」が作られています。
歌声が雰囲気を作る「Black Bird」
今回ご紹介する「Black Bird」は、2018年9月6日公開の映画「累-かさね-」の主題歌に起用されました。
映画のストーリーや作品の中に漂っている空気感をそのまま映したような印象を受けるこの曲。
一度聴いただけで「Aimer以外の歌声でこの雰囲気を作り出すのは無理だ!」と断言したくなりました。
「Black Bird」の歌詞には、人間なら誰しも抱えている負の感情が克明に描かれています。
また、映画の世界観とのリンクが心地よく、映画とのコラボMVはついつい見入ってしまう仕上がりです。
映画の情報にも触れながら「Black Bird」の歌詞の意味を、深く掘り下げていきましょう。
「累-かさね-」の世界
映画「累-かさね-」は黒いシンデレラの物語
「Black Bird」の歌詞を読み解く上で知っておきたいのが、タイアップ映画「累-かさね-」の世界です。
この映画は2018年9月7日に公開されました。
原作であるイブニングKC「累」(松浦だるま作)の最終巻も、同日発売!
伝説の女優である亡き母の血を色濃く感じさせる、高い演技力を持つ主人公「累」。
しかし醜い容姿のせいで孤独な人生を歩んできました。
母が遺した不思議な口紅を使い、容姿に恵まれながら女優として大成しない「ニナ」と顔を入れ替えた累。
全てがうまくいくように見えましたが、目には見えない互いの「心」が欲望に塗れはじめ、壊れていきます。
映画「累-かさね-」公式サイト 2018 ROADSHOW 土屋太鳳 芳根京子 原作:松浦だるま「累」(講談社「イブニング」連載中) 脚本:黒岩 勉 監督:佐藤祐市