「レゾンデートル」はどんな楽曲?
2007年6月6日に10枚目のシングルとしてリリースされたのが今回ご紹介する「レゾンデートル」。
なんと、オリコン週間チャートで第3位というナイトメア最高記録を更新しました。
アニメ「CLAYMORE」のOPテーマとして制作され、「DEATH NOTE」に続くアニメ主題歌となっています。
真っすぐ自分の生きる道を見据える世界観の歌詞と、後半で見せるトリッキーな転調が聞きどころです!
アニメ「CLAYMORE」とは?
アニメ「CLAYMORE」とはジャンプ系列で連載された漫画をアニメ化したもの。
漫画「CLAYMORE」は月間少年ジャンプ2001年7月号から連載開始。
月間少年ジャンプ廃止後はジャンプスクウェアで2014年11月号まで連載され、単行本はなんと27冊にも及びます。
2007年4月3日より9月25日までのアニメ放送時は、漫画が連載中だったためアニメ独自の展開で最終回を迎えました。
「CLAYMORE」あらすじ
半妖を題材としたダーク・ファンタジー。人間を捕食する魔物「妖魔」と、妖魔を倒すために生み出された半人半妖の女戦士「クレイモア」の存在する中世ヨーロッパ的な世界を舞台に、道程を共にする少年との絆や宿敵の打倒のために生きる主人公クレアを中心に、半人半妖の身であるが故の過酷な宿命を背負いながらも己の信念や目的のために戦い続ける女戦士達の姿を描いている。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/CLAYMORE
原作の絵はデッサンを描くかのように美しく描写され、アニメ自体も色彩を抑えたタッチにこだわっているんだとか。
ストーリー自体は結構シリアスです。
「半妖」という自分の中に怪物を取り入れた状態ながら自我を保ちつつ必死に戦う姿。
それは「レゾンデートル」で歌われる強い意志ととても合っています。
「レゾンデートル」の意味
「レゾンデートル」とはフランス語で「存在意義」や「存在理由」という意味。
「CLAYMORE」の主人公クレアは恩人であるテレサの敵討ちをするため、命をかけて戦いました。
そこには彼女にとっての存在意義を見ることができます。
その他にも、この「CLAYMORE」に登場する人物たちは皆、辛い過去と向き合いながら必死に生き抜きました。
この楽曲がオープニングとして繰り返されるたび、各々の「存在意義」を考えさせられるのではないでしょうか。
MVもチェック
「レゾンデートル」はYouTubeにMVもアップされています。
絶望にうなだれた様子から段々と気力を取り戻し、カッコいい演奏を見せてくれるという構成。
背景の湖や神々しい日光はアニメ「CLAYMORE」の世界観も彷彿とさせます。
それではご覧ください!
1番ではメンバー全員が放心状態で倒れていました。
しかしボーカルYOMIが歌いだすと2番では皆が目を覚まし、立ち上がります。
そして2番あとには、この曲の見せ場である「転調」のパートが訪れるので要チェック!
「あの日」というフレーズを境に転調。
一気に「陽」の曲調へと変わり太陽が神々しく降り注ぎます。
歌詞の内容もここから糸口を見つけ出したかのような構成になっています。
そして最後のサビでもとのキーに転調して戻るという、珍しい展開…。
通常、サビのみで転調する曲や、最後に半音あげてラストを迎える曲が一般的。
でもこの曲はなんとCメロで転調して最後のサビで元に戻ります。
この意表を突く展開は曲を盛り上げてくれている大きな要素ではないでしょうか。
過去の経験にとらわれている今
過去を引きずりながらも生きる
Ah 幾つもの夜を越えて
凍った夢と 消えゆく涙
Warm me,Warm me,Wrap me
一度全てを忘れたはずなのに
人を愛せない此の身が憎い
出典: レゾンデートル/作詞:咲人 作曲:咲人
過去の辛い体験を断ち切ったはずなのに、今もなお思い出されるのでしょうか?
その影響で孤独になっているのが伺えます。
クレアはテレサとの出会いで人間らしい暖かい心を取り戻しました。
ところがテレサはある日、半妖から妖魔に覚醒してしまったプリシラに殺される…。
クレアはそれで心に深い傷を負いました。
クレアにとっての辛い経験は、やっと見つけた信頼できる人物の喪失。
テレサを殺したプリシラを倒すために生きるクレアは、深い憎しみに満ちた印象を受けます。
それが歌詞でも言っている「人を愛せない」状態を示しているのかもしれませんね。