【Shooting Star】CREAMのデビュー曲は10以上のタイアップが付いた名曲！歌詞解説

礼儀正しく祈るMinamiに対し、願いを叶えてくれない流れ星に喧嘩腰のStaxx Tのラップ。

ラップで歌われる男の主人公は、日常生活に大いに不満を抱いているようです。

バイト先では決まった仕事内容を地味にこなし、真面目に働いています。

とはいえ、お客が捨てた吸い殻を始末して流し場で灰皿を洗う自分は何だか惨めで屈辱的な気分。

なぜなら「本当はこんな所にいる人間じゃないのに」と思っているからです。

そんな姿が生意気に見えたのか、先輩には「ああしろこうしろ」とやいのやいの言われて目をつけられています。

抜け出すことも出来ず、抑圧した日々を重ねるうちに反抗する気力も無くなっていき...。

ついには「消えちまいたい」と世にも悲しいセリフを呟くように。

傷つきボロボロになった心に、橙色の夕日が痛く沁みます。

男の主人公を襲う不遇。それは仕事の面だけにとどまりませんでした。

好きな子にもフラれてしまい、踏んだり蹴ったりな事態です。

自分がどこに向かっているのかがわからないほど、大変ショックを受けています。

相手に未練をつのらせメールを送ってみたものの届きもしません。

そんなツイてない人生経験を経て彼が学んだこと。

それは、流れ星に祈れば願いが叶うなんて「真っ赤な嘘」ということでした。

今まで上手くいかないことは相手のせいにしてきたけれど、虫が良すぎたかもしれません。

現状を変えたいなら「上手くいってない状況と真摯に向き合わなくちゃいけない」のです。

色々ぼやいていたけれど、心の奥底ではシビアな事実をわかっていたんですね。

でも、受け止めたくなくて嘆いたり、他のものに当たりたくなる気持ちには大いに共感します。

Staxx Tのラップを受けてMinamiが返す歌詞。

あれから祈り続けているものの、現状は変わらずです。

「明けない夜は無い」というけれど、希望の兆しが何も見えてきません。

悲しくて、やりきれなくて、つい涙が出てきます。

今は星々の輝く夜空を見ても、流れ星を数えても、前向きな気持ちになれないのです。

誰でもいいから愛が欲しい

うちの玄関まで配達して欲しい

まるで宅配ピザの注文のように愛を要求する男主人公。

悲しみに沈むMinamiの歌詞に対して、どこまでもノリの軽いStaxx Tのラップが良い味を出してます。

男の主人公は切実な気持ちを赤裸々に吐露したのでしょうが、友人は減る一方な歌詞です...。

電話で注文したって、お金と引き替えたって、愛は買えないんです。

星に祈ったり英語のおまじないを唱えたりしても、それだけではムダに終わってしまいます。

「祈るだけで動かなければ物事は進まない」というのは読者の方も実感として理解していることでしょう。

「何をバカなこと言ってるんだ」と笑ってしまうラップだけれど、いざ自分の身を振り返って見ると？

案外思い当たる節もあるかもしれません。

「いつかはお金持ちになってみせる」と夢を抱いている男の主人公。

宝くじは当てたいしLambo（イタリア高級車ランボルギーニの略）だって乗り回したいと語ります。

けれど、今の自分はディズニーで例えれば、空が飛べるようになる前の象「ダンボ」の状態。

何をやっても空回りしてしまうし、財布の中身は乏しい有様なのです。

それでもまだ望みは捨てていません。

もはや妄想の域ではありますが「自分が好きなあの娘だって俺を欲しいと思っているはず」と両想いを信じます。