夕日はいつも思い出と一緒
なんにも出来ずだらけていた午後
口の中には後悔の味
ねえ 昨日の夢より覚えているよ
出典: 君をピカソの目でみたら/作詞:MICO,ヤマモトショウ 作曲:ひろせひろせ
何も予定のない休日。
なんとなくダラダラと過ごしてしまい気が付けば夕方...。
休日は疲れた身体と心に休息を与える日です。
間違ったことはしていない...なのに胸の中に積もる罪悪感。
誰でも経験のある休日あるあるです。
しかしこんな怠惰な日が続いてしまったら私たちの将来はどうなるのでしょう?
「あの時こうしておけば」
こうした後悔の気持ちはいつまでも記憶の奥に澱のように溜まってゆくものです。
過去の失敗は経験となり活かされる
眠って未来へ簡単につくけど
昨日にはもう戻れない
出典: 君をピカソの目でみたら/作詞:MICO,ヤマモトショウ 作曲:ひろせひろせ
もしもドラえもんのタイムマシンがすぐそこにあったとしたら...。
あの日の失敗を取り戻せるかな?
あの日別の選択肢を選んでいたら今頃自分はもっと...。
誰しも一度は考えたことがある欲求です。
しかし現実を直視してみます。
過去の後悔を取り戻すことはできません。
人は過去に遡ることができないから。
夢の中ではどんな素敵な未来だって経験できるのに...。
過去は記憶・経験として蓄積され今の自分を形作るのです。
しかし私たちには唯一の救いともいえる機能が備わっています。
それは学習機能です。
過去の過ちは教訓となり同じ失敗を繰り返さないという選択をできるようになります。
夢見るいつかはどこにある?
タイトルの謎に迫る
いつかは誰かになりたくて
誰にもなれはしないなんて
ピカソの目で見れたら
全部同じことでしょう
出典: 君をピカソの目でみたら/作詞:MICO,ヤマモトショウ 作曲:ひろせひろせ
しかし何度聴き返しても『君をピカソの目でみたら』とはとてもミステリアスなタイトルです。
“君”とは一体誰なのでしょう?
そして“ピカソの目”とは何を表現しているの?
それらの疑問は歌詞に隠された様々なピースを組み合わすことで解き明かすことができるのです。
今を集めて僕らを見てね
夢見るいつかはどこにある
あの日もきっとここにある
今を集めていけば 僕らが見えるよ
出典: 君をピカソの目でみたら/作詞:MICO,ヤマモトショウ 作曲:ひろせひろせ
そしてそれらの疑問の1つが1度目のサビで明かされます。
ピースは上の3行のフレーズに隠されていたのです。
1行目で探しているのは未来のこと。
そして2行目は過去の記憶や経験を指しています。
それらが集積され3行目のフレーズへと繋がっていくのです。
過去の集積が今の自分を、そして今の自分が未来の自分を作り上げます。
僕らとは過去の自分と未来の自分が現在の自分に語りかける存在です。
過去の経験が今の自分を築き上げたように、今の積み重ねが夢見る未来の自分を作りあげること。
そのことを意識したら「今」の自分の行動・言動がどれだけ大切なのかを噛みしめることができるのです。
ピカソの目で見てみよう!
大人になることを恐れないで
すっかり僕ら大人になったね
そんな言葉を何度も思うだろう
一瞬が繋がって僕を追いかける
手を取らなきゃ知らないうちに
壊して消えちゃうよ
出典: 君をピカソの目でみたら/作詞:MICO,ヤマモトショウ 作曲:ひろせひろせ
大人になった私たちが思い浮かべる過去。
それはまだ夢に満ち溢れていた子どもの頃の思い出です。
脳医学・精神医学にはまだ未知の領域があるといわれていますが...。
子どもの脳は3才・7才・10才という過程で急激に成長するという説があります。
当時私たちはどんなことを考えて日々を過ごしていたことでしょう。
大人になることなんて信じてもいなかった。
毎日心の赴くままに生を謳歌していたのではないでしょうか?
大人になるにつれ1日の体感時間は急激に短くなっていきます。
それは歳を取ることで毎日を純粋な気持ちで楽しいと思えなくなることが理由です。
しかしそれでいいんだよ、とMICOは歌います。
そうした経験の積み重ねは心のどこかに必ず残っているから。
だからどんなにつらい記憶も消さないで。
それが今の私たちを形作っているという事実を受け入れてみよう。