君が気になってしまうよ
AH- 面倒臭いその存在
だって誰も理解できない
ネガティブ ネガティブ ネガティブ
暗い目をしている
そんな不器用さを守るには
僕がその盾になるしかない
世の中の常識に傷つくのなら
君の代わりに僕が炎上してやるさ
いつだってそばで立っててやるよ
悪意からの避雷針
出典: 避雷針/作詞:秋元康 作曲:ナスカ
皆さんご存知かと思いますが、"避雷針"とは雷が建物に落ちないように雷を引き寄せる棒のこと。
楽曲『避雷針』の中では「雷=世間の悪意」「避雷針=僕」「建物=君」という比喩表現が見て取れます。
つまり"僕が君を世間の悪意から守る避雷針になってやる"といったメッセージが込められているのです。
「君」の謎①置いてきぼり感を感じさせる表現
ところで歌詞に登場する「君」とは何者なのか、謎だと思いませんか?
「古着が好き」で「誰も理解できない」「暗い目をしれている」「面倒くさい」人なんだそうです。
このように妙に具体的な描写が出てくるため、何も知らないリスナーとしては置いてきぼり感が否めません。
作詞者にしかわからない特定の人物を示唆しているようにも思えてきませんか?
2番
警報機鳴りっぱなしで意思なんか通じない
上下線 何回 通り過ぎれば開くんだろう?
ずっと前から知っていたはずさ 電車なんか来ないって
一人が楽なのは話さなくていいから
分かってもらおうなんて努力もいらないし…
何も関わらず 存在知られたくない フェードアウトしたくなる
出典: 避雷針/作詞:秋元康 作曲:ナスカ
2番の冒頭であるこちらの歌詞も、人々の共感を呼びそうな歌詞です。
無機質な毎日の中で分かり合えないことはわかっているから、これ以上人と関わりたくない。
誰にも知られずにフェードアウトしてしまいたい。
やりがいも見失って生活のために生活している日々の中では、誰もが一度は味わったことのある感情だと言えます。
それでもいいけど…
それでも息をして…
それでも生きてるし…
いくつの扉を閉めたり鍵を掛けて引きこもってじっとして
ただ儚すぎるこの若さ萎れるまで
使いきれず持て余す時間 過保護な夢を殺すだけだ
僕は何に惹かれたの?
僕は何に期待するの?
僕も不幸に見えるというのか?
出典: 避雷針/作詞:秋元康 作曲:ナスカ
こちらの歌詞も「君」に宛てたメッセージだと思うとしっくりくるように思えませんか?
辛い出来事に心の扉を閉めてしっかりと鍵をかけて、外に出ず引きこもってしまった「君」。
だけど、いくら辛くとも、心を閉ざした状態から得られるものはありませんよね。
無関心は味方だ
(君は感情のない眼差しで僕を見ていた)
いつだって味方だ
(信じることは裏切られること 心を開くことは傷つくこと
落雷のような悲しみに打たれないように…)
出典: 避雷針/作詞:秋元康 作曲:ナスカ
世間の「悪意」が敵なのだとすれば、確かに「無関心は味方」だと言えます。
誰がなんと言おうと「僕」は「君」の味方なんだ、という声が聞こえてきそうです。
僕はどっち側にいるの?
AH- 扱いにくいその価値観
だから
きっと目が離せない
ポジティブ ポジティブ ポジティブ
君は君のままで…
どんな理不尽だって許容できるさ
気配を消して支える
重箱の隅を突かれたって
僕が相手になってやる
平凡な日々を今約束しよう
ここにあるのは愛の避雷針
出典: 避雷針/作詞:秋元康 作曲:ナスカ
僕は君にとって「敵」なんでしょうか?
それとも「味方」なんでしょうか?
気にはなるけれど、どっちにしたって「僕」は愛をこめて「君」の避雷針になり続けるのでしょう。
最後のサビからは「僕」の強い愛情が感じられます。
欅坂46ファンとしての心情を、この歌詞に重ねてしまう人もいるかもしれませんね。
「君」の謎②正体はセンターの平手さん⁉
2017年6月24日、欅坂46の握手会にて発煙筒が炊かれ、刃物を持った男性が逮捕された事件を覚えていますか?
会場は一時騒然となり、ファンのみならず欅坂46のメンバーも相当な恐怖を味わったことが察されます。
逮捕後、犯人の男はあるメンバーを名指しにして「刺し殺そうと思った」と供述。
この事件、実はセンターを務める平手友梨奈さんの列付近で発生しました。
そのため、狙われたのは平手さんなのでは?という憶測もささやかれています。
この事件の後、平手さんは6月25日・7月29日・9月10日と連続して握手会を欠席しました。
「自分が殺されていたかもしれない」と思うと仕方のないことですが、一時的に心が引きこもった状態になっていたのかもしれませんね。
『避雷針』の「悪意」が事件の犯人だとすると「君」は平手友梨奈さんのことなのではないか?という噂がまことしやかに流れています。
そこでは「僕」は作詞者の秋元さんや、欅坂46の他のメンバーのことなのではないかと言われています。
ちなみに、平手さんは歌詞に登場する「君」と同じく「古着が好き」なんだそうですよ。