【Blue Jasmine/米津玄師】愚直なラブソング！？アルバムの最後を飾る一曲の歌詞の意味を解釈

優しく流れるメロディに乗せた、「これから僕らはどこへ行こう？」という問いかけ。

どこへ向かうかではない、誰と向かうか。それこそが人生にとって重要なことでしょう。

だたイチャついているだけではない、お互いを心から尊重し合っているからこそ、「悪戯みたいに生きていこう」と思える。

全てを失ってもなくならないもの。

「愛」という言葉では足りないくらい、尊いものが身体を満たしてくれます。

昼間の星は、明るすぎて見えないだけ。

明るいということはそれだけで当たり前で、輝くものを見失いがちです。

けれども実際は、明るさこそが幸せそのものであって、ただ忘れているだけ。

隣で眠る彼女。そこにいるだけでこれからの毎日が幸せであると教えてくれています。

幸せは本当にごく身近にあって、それに気づけるかどうか、それだけなんですね。

不器用で誰とでも仲良くできない。心を開くなんてめったにない。

けれど彼女の前でなら、素直に話せる。彼女のために話せる。

そして彼女は自分のために聞いてくれる。

うまく生きられない自分にも、そんな相手がいてくれる。

これ以上の幸せがあるとしたら、どんなものでしょう？

孤独というのは人間にとって最もやっかいなものです。

幸せの影に常に隠れていて、ふとした瞬間に心を乗っ取ってしまいます。

けれどものごとは表裏一体。

孤独な夜を繰り返すということは、愛しい彼女との幸せな日が恋しいという証拠。

だからこそ、愛しているのだと感じられる、そういうことではないでしょうか。

お茶を差し出して、それを飲む。

ごく日常的なやり取りの中でも、笑顔がこぼれる。

そんな相手がとなりにいてくれる。

それがこれからもずっと続くように。

祈りというには儚い願いですが、たしかにここに愛があるのですね。

愚直で純粋で、それでいて不器用なこのラブソング。

どうしたって上手に生きられないけれど、幸せはすぐ隣にある。

そんなことを思い出させてくれる一曲です。

人はそれぞれに個性があります。

その個性がゆえになかなか人生が上手くいかないことがたくさんあるものです。

けれど、うまくいかない人生でも、家族や友人や恋人、そうしたかけがえのない尊いものがいればそれでいい。

幸せというのはそういうことだ。だからこれからも人生に立ち向かっていける。

ラブソングであると同時に、聞いた人一人ひとりを強く励ましてくれる応援ソングでもあるように思います。