③「君」と出会う前の「僕」

いろんなことがあったけど
みんなもとに戻っていく
ここにいれば大丈夫だと信じてた

出典: ヒバリのこころ/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

どんなに辛い冬でも、時がくれば毎年同じような春がやってくるように、辛い出来事には立ち向かわなくても、ただやり過ごすという事もできます。

ところで、冬、ヒバリが枯草の間に巣を作って隠れているのは、カラスなどの外敵から身を守るためなんだそうですよ。

「君」と出会う以前「僕」も、まるでヒバリのように、目立たず身を潜めていろいろな事をやり過ごしてきたのでしょうか。

「ここ」というのは身を潜めて生きてきた場所や状態の事のように思えます。

水槽の熱帯魚から
離れられなくなっていた
僕が僕でいられないような
気がしてたのに

出典: ヒバリのこころ/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

なるべく目立たないように、辛い事も良い事もただやり過ごして社会を生きていく。

その様子は、限られた範囲を飾って生きる「水槽の熱帯魚」と似ています。

それは確かに"安全"な環境かもしれません。しかしこの状態で「僕」が「僕」らしく生きていくのは難しいんだろうと思います。

だけど、そんな中…。次の歌詞に続きます。

④力強く恋していく

遠くでないてる 僕らには聞こえる
魔力の香りがする緑のうた声
顔じゅういっぱい僕に微笑んでよ
風にとばされるまで気まぐれな蝶

僕らこれから強く生きていこう
涙がこぼれそうさ
ヒバリのこころ

出典: ヒバリのこころ/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

欧米では「春告げ鳥」と呼ばれて親しまれるヒバリ

姿を見せずに、遠くから美しい声を響かせる事が多いそうです。

「魔力の香りがする緑のうた声」とは本当に美しい表現ですよね。

春の訪れとともに「僕」へ素晴らしい「恋」がやってきたのは、もはや疑いようがありません。

恋する相手には、自分に微笑んでもらいたいですよね。「蝶」は「君」の例えでしょうか。

「蝶」というと妖艶なイメージもありますが「風にとばされそう」という表現から想像するに、まだ完全に手に入っていない儚い存在なのかもしれません。

「僕」の人生はまだまだ続いていくけれど、水槽から飛び出して「君」と精一杯恋をしていく。

「ヒバリのこころ」は、 そんな決意がひしひしと感じられる歌詞です。

「ヒバリのこころ」の決意はスピッツの決意?

スピッツは、インディーズ時代から存在した「ヒバリのこころ」を記念すべきデビューシングルとして選び、ライブでは毎回と言っていいほど演奏しています。

他にも曲はあったはずなのに…と思いませんか?

やはり、それだけ思い入れの強い1曲なのでしょう。

「僕らこれから強く生きていこう」

この決意には"これから音楽の世界で音楽と共に生きていく"というスピッツの決意もリンクさせているのかもしれませんね。

ということは「僕」=スピッツ、「君」=音楽の事を指しているのかも!?

それを前提にもう一度聴き返すと、新しい「ヒバリのこころ」が見えてくるかもしれません。

「ヒバリのこころ」ギターコード情報

「ヒバリのこころ」はギターコードも公開されています。

スピッツファンであれば一度はチェックしておきたい曲ですから、ぜひ一度ご覧になってくださいね。

簡単弾きのコード有り!無料で見られます!

まとめ

ヒバリのこころ
スピッツ
Universal Music LLC

スピッツが行うほとんどのライブで演奏されるという「ヒバリのこころ」

スピッツがその歴史の幕開けに選んだ歌として、ファンの間で位置付けられている曲でもあります。

スピッツの思い入れの深さを考えると、感極まってしまいますね。

スピッツを知るすべての人に聴いて頂きたい1曲です。

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