「モトカレマニア」で話題を呼んだ曲
「アシンメトリー」は安田レイの13枚目のシングルとして、2015年11月27日にリリースされました。
この曲がフジテレビ系テレビドラマ「モトカレマニア」のオープニング曲として起用され話題になりました。
新木優子さん演じる主人公、難波ユリカの恋の葛藤に共感した人も多いのではないでしょうか。
安田レイさん自身は、「安田レイ第二章」を迎えた中でこの曲にかける特別な思いがあるようです。
実際にこの曲を聴くと、安田さんのルーツであるR&Bやソウルなどの黒人音楽の要素が見受けられます。
YoutubeやSNSで「わかる!」「それ私!」と話題になったこの曲の歌詞。
今日はそんな「アシンメトリー」の歌詞について、一つ一つ深掘りしていこうと思います。
全体を通した「アシンメトリー」のポイント
現代的な歌詞
現代の私たちには様々な人と繋がれるツールがあります。
その一つが、この歌詞にも出てくるSNS。
TwitterやInstagramを思い浮かべた方がこの歌詞は理解しやすいと思います。
それらの現代的なツールのポイントは「顔が見えないこと」。
よく言われるように、相手の表情を見ずに文面や写真で会話をするわけです。
「スマホの向こうには人がいる」と、先生や親からよく言われました。
そんなSNSの特徴というのが、歌詞の解釈をする上でポイントになってきます。
アシンメトリーとは何か
アシンメトリーとは、そのまま訳せば「左右非対称」です。
髪型でもアシンメトリー というものがありますが、あれも左右の長さを変えることですね。
アシンメトリーの逆は「シンメトリー」といい、「左右対称」になります。
さて、この歌詞の中で何がアシンメトリーなのでしょうか。
一体何が、左右で形が違うというのでしょうか。
その真意こそこの歌詞を読み解くポイントになっています。
多くの女子の心を掴んだサビの歌詞!
誰よりスキだから 誰よりもキライになる
私の気持ちをどうしてわからないんだろう
君とは全然違う
生き物じゃ割り切れない
心の答え合わせはやめて ありのままに恋をしよう
出典: アシンメトリー/作詞:岸井セイカ・安田レイ・玉井健二/作曲:田中秀典
好きだけど嫌い。
ハウスミュージック独特の4拍のビートに乗ってリズム良く始まるこの曲。
その最初のサビの歌詞で、多くの「モトカレマニア」な女子は心を掴まれました。
「好きだけど嫌い。」
これこそ恋愛の本当の姿だ!と言いたくなるようなストレートな歌詞です。
喋りたいけど喋りたくない。
会いたいけど会いたくない。
美味しいけどまずい。
好きだけど嫌い。
いつだって人間の感情は一言では表せません。
ある一面ではそうであっても、違う一面から見たらそうとは限らないのです。
これは「アンビバレント」とも言えるかもしれません。
相反する二つの感情を同時に持っている。
好きと嫌いという言葉として全く逆の感情は、実はとても近いところにあるのかもしれません。
「心の答え合わせ」とは?
君とは全然違う生き物じゃ割り切れない、と言っている。
つまり君以外私無理なの、とモトカレマニアが嘆いているわけですね。
そして次、「心の答え合わせ」とはなんでしょうか。
これは、「自分に元彼のことを諦めさせるための心の葛藤」だと考えられます。
もう別れたのに、元彼には別の彼女がいるのに、元彼のことを思ってしまう。
これは冷静に考えればとても非合理で非生産的なことです。
だって、元彼はもう振り向かないんです。
元彼のことをずっと思うより誰かと新しい恋愛を始めた方が楽しい生活になるはずです。
でも、元彼のことを考えてしまうんです。
だからこそ、彼を諦めるために「心の答え合わせ」をするわけですね。
彼は付き合っていて、それで、というふうに少し理性的に考えようとする。
しかしそれは辛いことだし、結果諦められないんです。
それで、「心の答え合わせはやめよう」となるんですね。
つまり、「自分は元彼が好きだ」。
この事実に疑いようがないと認めるということです。