いくら生きたいといっても、誰にでも死ぬ時は必ず訪れるのです。
その瞬間が来た時、主人公がやりたいことはやはり「君」を想うことでした。
自分の人生を全て「君」に捧げているのが分かります。
これもまた主人公なりの愛なのでしょう。
しかも全部捧げる代わりに相手の全部を欲っているようにも感じられ、恋愛感情を感じさせます。
愛する「君」の歌を歌い切るまで死ぬつもりはありません。
この歌はどう考えてもジャンルがロックンロールのように思えてきますね。
自分の愛をロックンロール調の曲に託し、その歌を歌う。
歌う主人公が生きていて、彼が「君」を想い続ける限りロックンロールも生き続けるのです。
いつか降り注ぐ光
いつだってこの世界には 光と闇があるだろ?
ケチなさだめの僕にだって 光が降り注ぐってのかい?
さだめに逆らう旅に出て さびしさつのる夜を過ごす
それでもあなたを思わせてくれ
涙のワケが毎日をかえるよ ロックンロール イズ ノットデッド
出典: ロックンロール イズ ノットデッド/作詞:山口隆 作曲:山口隆
主人公は自分の持つ「さだめ」を、他の人間と比べて「ケチ」だと思っているようです。
これは自分の態度ではなくて、自分の人生がそうなっているのでしょう。
要するに、主人公は人生で損をさせられているのです。
ラッキーなことや良いことなど、「生きていて良かった」と思う出来事は誰にでもあります。
しかしそれが人並みより少なく感じると、「神様ってケチだな」などと思い始めるのではないでしょうか。
毎日のように嫌なことはあっても、良いことは起きないのでしょう。
ですが損ばかりな人生を歩まされていても、いつかスポットライトのように光が当たる日が来るかもしれません。
光にあたれば皆から称賛されたり、好きな人とも幸せな人生を過ごしたりできるでしょう。
さだめを変え、自分に光を当てるために「旅」に出るのです。
今のところ光が当たる気配はないようですが…。
たとえ孤独で損の多い人生のままでも、好きな人への想いは変わりません。
自分や相手が損をして悲しんでいるのなら、今度はそれを繰り返さないようにすれば良いのです。
やり方を変えれば、次第に状況は変わっていきます。
実は「ケチな人生」をケチでなくさせるのは、こうした変化がトリガーになるのではないでしょうか。
静かに光るロックンロール
「ロックンロール イズ ノットデッド」は切ない愛を歌う、まさに青春の歌です。
繰り返しになりますがロックンロールといわれると大きい音で激しい曲調、という印象があるかもしれません。
しかしこの曲が指すものは少し違います。
歌い方はサンボマスターらしさ全開の明るさな反面、テーマは「死」という激しさとは無縁なものです。
そもそもロックンロールというのは、本来ブルースやR&Bを起源としたジャンルです。
激しいからロックンロール、ではありません。
それはどちらかというとロックになります。
実際、「ロックンロール イズ ノットデッド」はそこまで激しさを感じませんでした。
生きながら「死」を意識する、明るくとも静かなロックンロール。
サンボマスターが考える「生きているロックンロール」とはこんな曲なのでしょう。
決して死なないもの
「ロックンロール イズ ノットデッド」の歌詞について解説しました。
インパクトのあるタイトルとは裏腹に、内容は真っ直ぐなラブソングです。
死も恋愛もどちらも身近なものだからこそ、歌詞に深く感情移入できるように感じられます。
相手に生かされることも逆に生かすことも、誰もが無意識の内にやっていることではないでしょうか。
愛は時に人の命をも左右するものです。
それをロックンロールという音楽に託すことで、音楽もまた命を授かる。
聞いているだけで音楽の命をも考えさせられる、何とも味わい深い曲です。
明るいのに明るいだけではない、というサンボマスターの凄さを十二分に味わえますね。
「世界をかえさせておくれよ」/サンボマスターの歌詞の意味が知りたい!ゲストボーカルに伊藤歩!? - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
ロックバンド・サンボマスターの「世界をかえさせておくれよ」は、彼らがリリースした楽曲の中でも人気曲の1つです。ここでは、この曲の歌詞の意味に迫ります!また、ゲストボーカルに女優・伊藤歩が参加しているという説についても、解説したいと思います。
「世界を変えさせておくれよ」はサンボマスターの代表曲の一角です。
「ロックンロール イズ ノットデッド」と同じく、好きな人への愛を叫ぶ青春歌。
曲中に女性の声が入っており、その声の主が女優の伊藤歩さんといわれていますが本当なのでしょうか。
歌詞に加えて気になる情報も確認できる記事です。
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