不意に見かけたブロンズの女神の お臍に煙草擦り付けて笑う
思い返せば馬鹿げている 大体そんな毎日
その日限りの甘い夜を抜け
今じゃ彷徨う惨めなストーリーライター
誰かわたしと踊りましょう なんてその気もないのに

出典: クランベリーとパンケーキ/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

米津さん、何やってるんですか?と言いたくなるような出だしの歌詞です。酔っ払っていたらしょうがないような気もしますが。

お酒に酔っている時なんて、だいたいそんなものでしょう。

器物損害まではいかなくても、お酒を飲んで同じようにアホなことをした経験がある人は多いでしょう。

ヒッピヒッピシェイク ダンディダンディドンで
クランベリーのジャムでも作ろうね
パンケーキと一緒に食べようね ほら丁寧に切り分けて
ヒッピヒッピシェイク ダンディダンディドンで
全部頬張って隠してしまえ
やがて熱さにも耐えかねて
嗚呼きみは吐き出した

出典: クランベリーとパンケーキ/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

”ヒッピヒッピシェイク”や”ダンディダンディドン”という擬音のような言葉。実は音楽にも使われている言葉です。

The Swinging Blue Jeansが1960年代にリリースした「ヒッピー・ヒッピー・シェイク」という歌があり、馬鹿な歌なんて言いながらも単純ではないのが米津玄師さんです。

”ダンディダンディドン”は畜生というようなニュアンスの意味があり、こちらもただの擬音というわけではないようです。

クランベリーやパンケーキという、二日酔いから最も離れた場所に位置していそうな、女子力高めなワードセンス。こちらもとても面白いです。

サビの最後の”きみは吐き出した”が何を表しているのか、とても気になります。

口から吐き出したというように単純にも捉えることができますが、普遍的にも捉えることができる、米津玄師さんらしい歌詞です。

戯れ哀れハメ外すあまり 足滑らせて砂を噛むばかり
憶えちゃいない痣だらけ 大体そんな毎日
廃墟だらけのメルヘン市街じゃ マセガキ達が隠れてキスする
涙交じりの恋になりませんように

出典: クランベリーとパンケーキ/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

米津さん、何やってるんですか、しっかりしてくださいよ!と言いたくなるような2番の歌詞です。

ここまで素の米津玄師さんが出た歌詞は他にないのではないでしょうか。

その現場を想像しながら聴いているとかなり笑えてきます。

ヒッピヒッピシェイク ダンディダンディドンで
ランドリーまで歩いてこうね
汚れたシーツを洗おうね ほら丁寧に取り分けて
ヒッピヒッピシェイク ダンディダンディドンで
もう一度浮かれた祈りの方へ
こんな馬鹿な歌ですいません
嗚呼毎度ありがたし

出典: クランベリーとパンケーキ/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

1番の歌詞で”君は吐き出した”と言っていたその正体が分かりました。

ランドリー、汚れたシーツ。なるほど、理解できました。

そして米津玄師さんのリスナーに対する謝罪。これは謝罪と捉えるべきなのか、ここまで含めて歌詞の一部なのか。

どちらにせよ、プライベートが味わえるとても面白い楽曲だったと思います。

とても”いい感じ”な楽曲

この曲があるおかげで、米津玄師さんはあまりプレッシャーを感じることなく音楽活動が出来るのではないでしょうか。

ヒット曲が原因となって、次にリリースする楽曲のハードルが高くなってしまうことも考えられますが、「クランベリーとパンケーキ」は自身の音楽の自由度を高めているでしょう。

「クランベリーとパンケーキ」は「Lemon」というシングルにおいて、とてもいい感じな位置付けになっていると思います。

半分ふざけたような曲なのに、サウンドはとてもしっかりしていて少しだけムカつきました。こんな馬鹿な筆者ですいません。

今では「Lemon」よりもヘビーローテーションしている曲です。

米津玄師さんらしい、面白く、美しい楽曲を長い間聴かせてもらいたいと思います。

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