世田谷、 環七、旧山手…
通りの名前は覚えても
何のため ここを歩くのか?
日に日に自分を忘れてく
すがる所なくて傷ついて
それでも何とか守ってきた
自信は今にも染まりそう
出典: こたえ/作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一
だんだん通りの名前を覚えていくということは、東京に慣れていくということを表しているのでしょう。
地方から東京に出てきて、今住んでいるという人は特にわかるかもしれませんね。
しかし、慣れはいいことばかりではありませんよね。
通りの名前を覚えるうちに、どうしてここにいるのか、なんのために出て来たのかという一番大切なことを忘れそうになっている。
今まで慣れ親しんだ故郷とは違い、知り合いもいない中でギリギリで保って来た自信は今にも都会に染まって無くなってしまいそう。
そんな危機感もうかがえる歌詞。
自信がないのと、謙虚なのは違いますよね。
周りに全く流されずに生きる難しさのようなものも伝わって来ます。
2つ目の「こたえ」は未来
何もかもうまくいかない
何をやっても変わらない
でもこれしかないんだ
初めて誰かに言えた
本当の「未来(こたえ)」を
出典: こたえ/作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一
何もかもうまくいかない、何をやっても変わらないと思う毎日でも、自分の選んだ道を、「これしかない」ことはわかっていて。
「これしかない」という言葉だけを聞くとマイナスな発言にも取れるかもしれませんが、ここでは決心の表れでしょうね。
やっと見つけた自分だけの未来を、「こたえ」を守りたい。
ブルエンにとって「これしかない」ということは音楽の道なのでしょう。
そんな強い思いが伝わる歌詞です。
すべての人に受け入れらる人間なんていない、そう思えたら
最後に見た朝日は
今日もこの場所に登る
負けちゃだめだ
負けちゃだめだ
僕が出したこの声は
すべての人に届かない
でもそれでもいいんだ
あなたが笑ってくれれば
出典: こたえ/作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一
自分が見なくなって、朝日は毎日昇っている。
その光景を見て、自分が負けても、同じような状況でも頑張って這い上がっていく人たちがいるなら、自分も負けてはいけないと思えたのですね。
そして、自分たちの音楽がすべての人に届かなくてもいいし、自分たちの音楽を好きだと思ってくれる人たちがわかってくれるならそれでいい。
そう思えたことで、自分たちの進むべき方向が見えたのでしょう。
アルバムタイトルの『VECTOR』(矢印)のようにはっきりと。
この曲がアルバムにとって大切な曲だということが見えて来ましたね。
3つ目の「こたえ」は仲間
何が正しいかわからない
何が本当かわからない
だからこそ出会えたよ
同じ色の空を見る
本当の「仲間(こたえ)」と
今 信じれるモノを抱いて
一緒に探そう
本当の「答え」を
出典: こたえ/作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一
ここまでの歌詞をまとめると、以下のようになります。
この世の中だからこそ見つけられた希望がある。
この世の中だからこそ見出せた未来がある。
この世の中だからこそ出会えた仲間がいる。
これらが、今信じられるものということで「こたえ」とされている歌詞でした。
そして、わざと「こたえ」とひらがなになっているのは、暫定だからでしょう。
今わかっていることを抱いて、探し出すのは生きる意味、人生の意味という「答え」かもしれませんね。
わかっている大切なことがある分、わからないこともたくさんあっていいという歌詞に心が救われますね。厳しい現実の中から自分の人生の道筋を見出していくような力強い歌詞でした。
おわりに
BLUE ENCOUNT「こたえ」の歌詞を解釈しましたがいかがでしたか?
歌詞の中にはバンドが生き残っていくことへの厳しさを思わせる言葉も多くありました。
しかし、最終的には、これから彼らがどんな音楽を生み出していくのか期待が膨らむ歌詞でしたね。
また、今夢を追いかけていて、迷うことがあるという人は、同じように迷っても進み続ける姿勢に勇気付けられたのではないでしょうか。
アルバムの発売が楽しみですね。
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