目を開けろ 開けろ いつも
now 情熱鼓動 我に与えたまえ
生を勝ち取る invitation
buddy scream
出典: いつか必ず死ぬことを忘れるな/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞、彰
アダムとイヴは、禁断の果実を食べて目を開いたといいます。
その結果自分たちが裸だということに気付くのですが、目が見えるということは真実を見据えて生きていけるということ。
目を開いて見た真実は、情熱や鼓動、生きている実感への招待(invitation)であること。
そして「目を開けろ」と促したのが、仲間の叫び(buddy scream)だったのでしょう。
歌詞の流れから、仲間の死が、なんとなく生きていた自分の目を覚ましてくれたとも捉えられますね。
9番目の雲?
行こう 挑発的に 9番目の雲に乗って
NEW WORLD
出典: いつか必ず死ぬことを忘れるな/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞、彰
ここのサビの歌詞はほとんど繰り返しなので割愛しますが、最後のフレーズはここで初めて登場します。
9番目の雲とは、英語表現の「cloud nine」を表したものでしょう。
変わった表現ですが、これは感情を表現するときに使うもので「最高に幸せな状態や、うきうきした状態」を表すものです。
これを踏まえて、この部分は「テンション上げていこうぜ!」のようなニュアンスだと捉えられます。
サビの歌詞から繋げると、与えられた人生が限られているからこそ楽しもうというメッセージが伝わってきます。
生々しい表現
たった1秒間 64億分の2人に
死亡時刻を知らせるサイレン
聞こえぬなら 生きろの合図 always
卓越した禁断生命の命のリンゴ
出典: いつか必ず死ぬことを忘れるな/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞、彰
2番のAメロでは、なにげなく過ごしているこの1秒の間にも命が失われていくことを、リアルな数字を掲示して歌っています。
命の儚さをここまで生々しく表現できるのには、TAKUYA∞の作詞センスはもちろん、熱い想いを持って生きる姿を思い知らされます。
生々しいからこそ届くものがあり、人を感動させるのでしょう。
この後のBメロは1番の繰り返しとなるので割愛します。
志半ばで死んで逝った者達を 横目に死んだふり出来んのか?
甘えてんじゃねぇぞ
生きてられる時点で俺達は 意味を失っても
自分で終わらせても良い理由なんて あるわけないだろう
行こう 前へ進め 9番目の雲に乗って
出典: いつか必ず死ぬことを忘れるな/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞、彰
2番のサビは、生きることの意味を見失ってしまった人へのメッセージを感じます。
この世界には、生きたくても生きられない人がたくさんいます。
この歌詞は、人生を全うできるということはそれだけで特別なものだと訴えかけてくるようです。
そんな特別な人生で、死んだふりのような生き方をするのは勿体ないことです。
生きている以上、前を向いて進むべきだと、この歌詞はいっているのでしょう。
明るくなって 暗くなって 街を彷徨いながらの Runaway
孤独を知って 立ち上がって そこで少し知るのが that's life
欠落したって 引きずったって戻れやしないのさyour past
偉人にだって カラスにだって 終わりが来る 此処の定め
出典: いつか必ず死ぬことを忘れるな/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞、彰
3回目のAメロ。
まさに人生山あり谷ありという言葉を表現したといえます。
酸いも甘いも噛みしめてこそ人生。
そして過去には戻れないのが人生。
誰にだって終わりが来るのが人生。
この後のサビの前半は冒頭のサビの繰り返しになります。
自分への誓い
また逢える事を信じて 生きる事をつらぬいて
終わったその先に 何があるかなんて分からんが
志半ばで去って逝った仲間達が
今も心の中で 生き続けてんだ
そして...そうさ俺もいつか 君の心へ...
出典: いつか必ず死ぬことを忘れるな/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞、彰
一気に疾走するサビの後半部分は、仲間が死んでしまったことと、また天国で逢えることを願っていること、例えそれが叶わなかったとしても自分は仲間のことを心に刻んで忘れないということが歌われています。
そして自分が死んでしまったときも、仲間の心に刻まれるような生き方をするという強い意志が感じられます。
この曲には、世の中へのメッセージだけではなく、自分に対しての誓いの意味も含んでいることがわかります。
恵まれたって 報われたって 完璧な満足なんてないさ
生かし合って 殺し合って そこで少し正解(こたえ)を知った
愛を知って 命を産んで 未来へつなぐのが instinct
明るくなって 暗くなって 街を彷徨いながらの Runaway
出典: いつか必ず死ぬことを忘れるな/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞、彰
ラストをAメロで締めるという味のある終わり方をするこの曲。
このラストのAメロ部分も「人間」を表しているように捉えられます。
どんなに幸せなことが起こっても、また求めてしまうのが人間。
人間が子孫を残していくのは本能。
朝と夜を繰り返して、答えを探しさまようのが人生。
生死に向き合うことで、見えてくるものは生きることの糧となる。
人間、人生、生まれること、死ぬこと、全てを並べて表現するという、曲の終わりに相応しい歌詞となっています。
前を向いて生きる!
今回は、「いつか必ず死ぬことを忘れるな」の歌詞を詳しく紐解いてきました。
この曲に込められたメッセージは、生死との向き合いが入ってくることもあり、重く感じる部分もあります。
ただこの曲が素晴らしいのは、そんな重いメッセージを投げかけながらも、常に前を向くことを歌っていることです。
いつかは自分も死ぬということは、意識して生きるべきことでしょう。
その事実を後ろ向きに捉えるのではなく、「だから一生懸命生きよう!」と前向きに捉えるからこそ、良い人生を全うできるのではないでしょうか?
”凄い”では表現しきれませんね。