B’zファンの間でも人気の名曲「月光」

1992年発売の「RUN」というアルバム

その中から生まれた珠玉のバラードが「月光」です。

往年のB'zファンの中でもバラードのベストに挙げる人もいるほどの人気曲。

その人気の秘密は何なのでしょうか。

心を揺さぶる歌詞から紐解いていきたいと思います。

青い月が照らすのはどんな心模様なのでしょうか?

一緒にみていきましょう。

幻想的な「月光」の1番の歌詞を徹底解説

1番Aメロ

眠りにおちてゆく その横顔を
むさぼるように見つめ
胸の響き 悟られぬよう
青く染まる部屋を抜け出した

出典: 月光/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘

ベットで横になっている主人公の映像が浮かんできます。

相手を好きな気持ちが滲み出ているのでしょう。

見つめている相手は恋人でしょうか?

月明かりで部屋が照らされている光景が浮かびますね。

なぜ主人公は部屋から出て行ったのでしょう?

好きな相手をじっと見つめながら、そのまま自分も眠りに落ちてしまえばよいはずです。

相手がぐっすり眠るのを待って抜け出るなんて不可解だと思いませんか。

しかし、Aメロで早速その答えが出るとは限りません。

「月光」のサビの歌詞をみていきましょう。

でもその前に、なぜ月光って“青”と表現されるのか気になりませんか?

調べてみましたが、確かな情報は出てきませんでした。

人はブルーで憂鬱な気分のときに、月が青く見えるのかもしれません。

「月光」の1番のサビの歌詞

すべてを盗みたい かすかに漏れる息まで
なのにいつかは離れて行くと男は呟いている

出典: 月光/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘

恋人について、寝息まで愛おしく思っている主人公の心情が伝わってきます。

しかし、思い出してください。

その感情に反するように、主人公はAメロですでに部屋から出ています

そして、この恋人とずっとは一緒にいられないと感じているのです。

Aメロからどんな心境の変化があったのでしょうか。

もしかすると、付き合った最初から一緒にいられないと悟っていたのかもしれません。

主人公はアンビバレントな感情を抱いてしまっているのですね。

一緒にいられないような理由があるのか?

「月光」の歌詞をよりよく理解するために、ここで少し考えてみましょう。

好きな人と一緒にいることが許されない関係とはどのようなものでしょうか?

もしかすると部屋にいる相手と不倫の関係にあるのかもしれません。

時代背景や国や地域によっては身分宗教が違うのかもしれません。

親族に強く反対されている可能性もあります。

いずれにせよ、主人公の苦悩と葛藤が相当なものだとわかりますね。

悲しい結末を迎えてしまわないか心配になってきます。

「月光」の2番の歌詞はどうなっているのでしょうか。

「月光」の2番の歌詞

2番Aメロ

何かを期待することで 時にすれ違うけれど
無心に与えあい続けることは 夢の道端に咲く花のようだ
誰にできることなのだろう

出典: 月光/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘

恋人との意見の相違を歌っているのでしょうか。

きっと相手のことだけを考えて行動し続けるのは難しいと呟いているのですね。

道の花はなんの目的も持っていません。

利己的な感情はないでしょう。

それでも綺麗な花を咲かせてくれます。

さらに“夢の道端”といっているので、存在するかわからない、誰のためにもならない花なのでしょう。

なんだか中国の老荘思想みたいです。

しかし、人間に置き換えてみてください。

相手へ無償の愛を一方的に与える続けるのはやっぱり難しいでしょう。

特に恋愛の場合は、「自分の方が相手に尽くしているはずだ!」という考えに陥りがちです。

主人公はそんな心境から脱することができそうにないと悩んでいるのでしょう。