強いメッセージ性

世界の秘密の特徴

【世界の秘密】の特徴は、そのメッセージの強さ

元々からメッセージ性のある楽曲を創ることができるVaundyですが、この曲も同じです。

軽快な曲調に乗せて書かれているその歌詞は、聴いている人に問題を投げかけます。

また、そのメッセージも、他のアーティストとは一線を画しているもの。

それは、聴いている人が「それわかる!」と思わず共感してしまうような、小さなものです。

しかし、たとえそれが小さなものでも、聴いている人が共感できることが大切。

日常生活に隠れているちょっとしたことに問題意識を持ち、聴いた人に投げかける。

それが、【世界の秘密】の魅力といえます。

問われている問題

【世界の秘密】で問われている問題は、「大衆行動」。

大衆行動そのものというよりは、「無為に正義を振りかざす」という行動を問題にしています。

相手の立場に立って考えることをせず、自分の考えを正義として一方的に振りかざす。

また、よく考えもしないで周りの声に合わせてしまう人も、問題とされています。

大多数の声に流され、個人や特定の団体を攻撃してしまう。

自分とは全く無関係のものを攻撃し、日頃のストレスを解消しようとしてしまう。

そんな価値のない時間を過ごしてしまっている人々へのメッセージを、歌詞の至る部分で書かれています。

追われているものの正体

Vaundy【世界の秘密】歌詞の意味を考察!ステップが示すものは?僕らが追われているものの正体に迫るの画像

きっと僕ら何かに追われている

漠然としているけど

四六時中グダグダとチクチクが流れる

波に乗せてネットサーフィン

出典: 世界の秘密/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy

追われているものの正体は、漠然とした不安感

無意識のうちに、我々は漠然とした不安感を覚えることがあります。

将来のことや今現在のこと、社会のこと等、生きていく上で不安は付きもの。

だからこそ、我々は仲間を求めて、ネットサーフィンをしてしまうのかもしれません。

SNSでは、誰かしらが何かしらの不安感を投稿しています。

顔も知らない誰かが投稿した不安感を見ることは、安心したいという心理の現れ。

「不安なのは、自分だけじゃないんだな」

そういう気持ちが安堵に繋がり、また明日も生きようと頑張れるのです。

繰り返してしまう「無駄なこと」

何か、これはあーだこーだ言って 古臭いな

それはそれで、なんだかんだ言って 新しいな

そんな無駄な繰り返しを、また繰り返して

僕ら、生きていくうちに

出典: 世界の秘密/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy

SNSやニュースを見て、自分の意見を投稿し合う。

人の意見に対して、批判的な攻撃を行う。

それが意味のないものだと知っていながらも、それを行ってしまう日常を描いています。

その根本にあるのが、「不安な心を解消したい」という気持ちといえます。

漠然とした不安感を解消するには、他者と繋がることが解決への道。

他の人の意見に同調したり、他の人と意見交換したりすること。

あるいは、大衆行動的に他者を攻撃を加える。

それが簡単にできるのが、SNS等のインターネットなのです。

こうした行動は、本来生きる上では無駄なこと。

人と繋がることは大事ですが、表面的な繋がりはあまり意味のないもの。

いつの間にか、我々は他者と本当の意味で繋がる方法を忘れてしまったのかもしれません。

世界の秘密に気付く

世界の秘密

アイムソーリー 気づいちゃったよ

アイムソーリー 気づいちゃったよ

世界のこと

出典: 世界の秘密/作詞:Vaundy 作詞:Vaundy

世界の秘密に気付いてしまい、聴いている人に対して謝っています。

誰もが不安定な気持ちを抱えて生きている中で、他者との繋がりを求める。

しかし、その繋がりは本当の意味での繋がりではありません。

その気持ちを拭うために、表面的な繋がりしか得られない人達。

そんな不器用な人達が、無駄なことに時間をかけてしまっている。

世界がそんな不器用な人達で溢れてしまっているという、世界の秘密に気付いているようです。

本人たちに悪気はなく、ただ不安定な気持ちを解消したいだけ。

その本当の解決方法を知らないまま、時間ばかりが進んでいく。

これが、世界の秘密と捉えることができます。

ステップが示すもの