1輪の花に愛を込めて
2人でちぎった花びら

街の夕焼けに溶けた
僕たちはまだ2人だろうか
風が吹く僕たちを乗せて
2人でちぎった花に
願いを込めて
出典: 花占い/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy
主人公と君が出会ったのは、まだ幼い頃の話。
あどけない表情で花を摘むその姿は、まさに純粋そのものといえます。
幼いながらにも心を通じ合わせ、これからもずっと一緒にいたいと願う2人。
そんな無垢な気持ちを花に込めて、1枚1枚花びらをちぎっては風にのせていきます。
2人がお互いの気持ちと、これからの運命を占った「花占い」。
この思い出を振り返っている未来も、2人が一緒にいられたのならば……。
小さな花の存在が、2人にとってどれほど大きなものであったかを感じさせます。
運命に負けることのないように
願うなら
僕たちを出会うよりも
ずっと遠くに
叶うなら
僕たちの運命さえも
もっと遠くに
出典: 花占い/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy
たとえどんなに仲が良かったとしても、2人が出会ってからそれほど長い年月が経ったわけではありません。
これから歩んでいく未来は、これまでの人生より何倍も長いものとなるでしょう。
これまで経験したことのない「時の流れ」に、幼い2人が恐れを抱いても不思議ではありません。
一体どんな未来が待ち受けていて、自分はどのように育っているだろうか……。
そしてその未来では、2人が一緒にいられるのだろうか。
考えれば考えるほどに、未来への不安が尽きることはないのです。
今の2人にできることといえば、道端の花に願いを込めることくらいのもの。
これまで過ごしてきた年月よりもずっとずっと長い日々を、共に歩ませてほしいと願うのです。
2人には想像すらできないような運命が、仲を引き裂く日がやってくるかもしれません。
子供には乗り越えられないような壁も、大人ならば打破することができるかもしれません。
ならば2人を分かつ運命が、大人になるまで待っていてほしい……。
たった1輪の花には、これでもかというほどたくさんの願いが詰め込まれています。
喜びも悲しみも分かち合って
なんて 笑って 吐いて 捨てては
君を思い出す
そんな思いを
抱いて 抱えて 悶えた 先には
いつも君がいる
出典: 花占い/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy
日々の中で感じる全ての気持ち。
それらは主人公のものでありながら、同時に彼女のものでもありました。
どちらかが楽しい時は、もう片方も心が浮足立つもの。
そしてどちらかが悲しい時は、もう片方も涙を流してしまうのです。
1日の中で君の存在を考えない日はないくらいに、頭の中が君でいっぱいの主人公。
喜びは共有したい、けれど悲しみは1人で背負いたい……。
そう思っていても、悩んでいる主人公の前にはいつだって君が姿を現すのです。
2人は、いわば「2人で1つ」のようなもの。
どちらかが欠ければ、同時にもう片方も存在してはいられないのです。
くだらない話で強まる絆
「そんなことより
恋路の果てにはなにがある」
くだらない話を2人で
しよう
出典: 花占い/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy
さまざまな出来事が積み重なってできている日々の中では、当然苦しいこともたくさんあるでしょう。
越えなければならない壁や、2人の前に立ちはだかるどうしようもない困難も……。
しかし、2人が思い描いているのは、紛れもなく「2人で笑い合う未来」だけです。
この恋がいつか実を結び、同じ家に暮らすようになり、そしてお互いを想いながら老いていく……。
そんな未来が決まっているのならば、これからどんなことが起ころうと乗り越えていけるでしょう。
2人の絆をより固いものにするのは、信じる力の強さに他なりません。
日々繰り返す話の中で、より一層お互いを理解していくのです。