「REDEMPTION」とは贖罪という意味
タイトルにもなっている「REDEMPTION」とは「贖罪」という意味です。
DCFF7には、罪悪感を抱えた主要キャラクターが何人か登場します。
そんなキャラクターたちの心の叫びを激しいロックサウンドに載せて歌っているのがこの曲なのです。
タイトルの意味や歌詞の内容は、かなりネガティブなイメージが強いといえるでしょう。
でも、そんなダークな楽曲だからこそDCFF7にもぴったりマッチしているのだと思います。
ゲームの内容にマッチした歌詞の内容とは
ということで「REDEMPTION」の歌詞の内容についても、詳しく掘り下げてみましょう。
この歌詞は人によってさまざまな解釈があります。
DCFF7の主人公であるヴィンセントの気持ちを歌ったのではないかという解釈。
Gの親友でもあるセフィロスの気持ちを歌ったのではないかという解釈。
Gの気持ちを歌ったのではないかという解釈。
いろいろな意見を参考にした上で筆者が思うのは「いろんなキャラクターの気持ちを断片的に歌っているのではないか」という考えです。
「このフレーズはGの気持ちっぽいけど、こっちのフレーズはヴィンセントっぽい」みたいな。
罪悪感や罪の意識を抱えているキャラクターたちの気持ちをまとめたような歌に感じます。
そんなことも踏まえた上で、歌詞の内容について見ていきましょう。
【1番の歌詞】
静かに宇宙に還る貴方の姿を
what else can I do besides avenge you?
涙が枯れるまでずっと見つめていた
溢れる哀しみは消せない傷跡に
忘れはしないと誓った
折れた翼を羽ばたかせすべてを消して見せよう
いつの日か終わりを迎える最後の鐘が鳴り止むまで
出典: REDEMPTION/作詞:Gackt.C 作曲:Gackt.C
1番の冒頭では「大切な人が亡くなって、心を痛める様子」が描かれています。
ただ、DCFF7において重要なキャラクターが亡くなったシーンはあまり出てきません。
そのため、どのキャラクターの心情を歌っているのか曖昧だったりします。
強いて言うのであれば、DCFF7のヒロイン的な立場でもあるルクレツィアの気持ちではないかとも受け取れるでしょう。
ルクレツィアにはグリモアという想い人がいました。
しかし、グリモアは実験の最中に亡くなってしまい、ルクレツィアがそのことで深く心を痛める描写がゲーム内に出てきます。
また、サビの部分は先述したセフィロスやGの気持ちと重なるようにも感じますね。
セフィロスやGには、片方だけの翼があります。
そのため「折れた翼を~」の歌詞にも該当するのです。
【英語のラップ】
you told me
live as if you were to die tomorrow
feel as if you were to be reborn now
face as if you were to live forever
出典: REDEMPTION/作詞:Gackt.C 作曲:Gackt.C
1番が終わると、2番に入る前に上記の短いラップが入ります。
この部分の歌詞を訳すと以下の通りです。
あなたは私に言ったよね
もしかしたら明日死ぬかも知れないんだと思って生きろ、と。
いま自分が生まれ変わったんだと思うんだ、と。
永遠に生きるかもしれないと思うんだ、と。
かなり曖昧な描写も多いので「このキャラクターの心情だ!」と断言するのが難しいフレーズでもあります。
グリモアを想うルクレツィアの気持ちのようにも見えなくもない…といったところでしょう。
【2番の歌詞】
震える指で紅い涙をなぞった
I had nothing to lose, nothing truth
儚い思い出が闇に堕ちてゆく
最後の微笑みが浮かんでは消える
温もりだけを残して
優しいだけの言葉なら今の僕は癒せない
果てしなく続く戦いにこの身をすべて捧げるだけ
出典: REDEMPTION/作詞:Gackt.C 作曲:Gackt.C
2番の歌詞でも、引き続き「深く傷ついた心情」を描いていることが分かります。
「深く傷ついた」という面だけ見れば、ルクレツィアの心情のようにも思えますね。
でも、2番はヴィンセントの「贖罪の気持ち」を歌っているようにも受け取れます。
先述した通り、ヴィンセントはルクレツィアのことが好きです。
しかし、ルクレツィアはヴィンセントやグリモアの気持ちには応えず、宝条という男性の間に子供(セフィロス)を授かります。
でも、この宝条という男は我が子であるセフィロスを人体実験に使おうとするのです。
ルクレツィアやセフィロスのことを守ろうと思ったヴィンセントは、必死に宝条を止めようとしますが失敗します。
そして、このことがきっかけでルクレツィアは姿を消してしまうのです。
ルクレツィアやセフィロスを守り切れなかったヴィンセントは責任を感じ、とある屋敷で眠りにつくのでした。
…というのがヴィンセントに関する概要です。
本当はもっと色々と細かいエピソードや設定があります。
でもそれを書き出すとかなり長くなるので、ヴィンセントについてかなりざっくり説明するとこんな感じです。
つまり、ヴィンセントはルクレツィアに対して”守りきれなかった”という罪の意識があります。
ヴィンセントは別に何も悪いことはしていないし、そこまで責任を感じる必要もないんですけどね。
そんなヴィンセントの気持ちが2番の歌詞にも表れているように感じます。
【ラストのサビ】
いつかはこの宙に誰もが還るから
別れの言葉はいらない
make it up
折れた翼を羽ばたかせすべてを消してみせよう
いつの日か終わりを迎える最後の鐘が鳴り止むまで
優しいだけの言葉なら今の僕は癒せない
果てしなく続く戦いにこの身をすべて捧げるだけ
REDEMPTION
出典: REDEMPTION/作詞:Gackt.C 作曲:Gackt.C
「いつかはこの宙に~」の部分からは、かすかな希望のようなものも感じますね。
死に別れた人がいたとしても、いつかは死後の世界で再会できる。
だから永久的なお別れではない。
そんな前向きな気持ちを感じることもできます。