24thシングル「INCUBUS」
今回ご紹介する曲「INCUBUS」は、2014年にリリースされた、Acid Black Cherry14枚目のシングルです。
この曲は週間チャート2位を記録。
Acid Black Cherryはこのシングルで通算7作の2位獲得となり、オリコン週間シングルチャート1位を獲得していないアーティストの最多2位記録となったそうです。
何だかよくわからない珍記録のような気もしますが、いろんな記録があるものですね……。
このシングルには、Acid Black Cherry恒例のカバートラック”Recreation Track”として、BOOWYの1985年に発表された曲「CLOUDY HEART」を収録しています。
4thアルバム『L-エル-』収録
「INCUBUS」はアルバム『L-エル-』のリード曲!
「INCUBUS」は、2015年にリリースされたAcid Black Cherryの4枚目のアルバム『L-エル-』にも収録されました。
『L-エル-』は、Acid Black Cherryとしては恒例ともいえるコンセプトアルバムとして作成されており、今回のテーマは”愛”。
エルという一人の女性の波乱に満ちた人生と、彼女を愛し続けるオヴェスについて描かれています。
『L-エル-』には、 Project “Shangri-laの一環としてリリースされた「Greed Greed Greed」と「黒猫 〜Adult Black Cat〜 」、「君がいない、あの日から…」の3曲。
そしてこの「INCUBUS」がシングル曲としては収録されています。
どの曲も、シングルで別々に聴くと、それぞれがその曲の中で完成した物語を持っています。
しかし、アルバム『L-エル-』の中の一曲として聴くと、主人公エルの人生の各場面に合った、またアルバム全体の大きな物語の中のワンシーンとしてぴったりと当てはまるようになっています。
その中でも今回ご紹介する「INCUBUS」は、アルバムのリード曲という重要な曲となっています。
「INCUBUS」のPV
「INCUBUS」のPVは、アルバム『L-エル-』のストーリーを垣間見られるようになっています。
まるで映画の予告編のような、クオリティの高い仕上がりですね。
Acid BlackCherryの演奏するシーンと、エルの登場する世界が交錯し、どちらの世界もじっくりと堪能できます。
一回では物足りず、何回か繰り返して見てしまう、そんなPVです。
「INCUBUS」の歌詞の世界
ではここからは、「INCUBUS」の歌詞内容を見ていきましょう。
インキュバスは、男性型の夢魔で、眠っている女性を襲うといわれています。
英語部分は和訳も掲載!
I don’t want to cry in the pain.
I can’t do this anymore.
I can’t sleep. I can’t dream.
It’s all a nightmare.
I can’t wake up Incubus. I …
I wake up in a nightmare, I fall a sleep
Wishing I don’t have to cry all day and all the nights
出典: INCUBUS/作詞:林保徳 作曲:林保徳
【痛みを抱えて泣きたくはない。
もうこれ以上こんなことはできない。
眠れない。夢見ることなどできない。
全ては悪夢なんだ。
目覚められない、インキュバス、私……
私は悪夢の中で目覚め、そして眠りに落ちる。
昼も夜も、ずっと泣かなくて済むように願いながら。】
インキュバス、愛して……
インキュバス いるんでしょ?
寝ても覚めても もう悪夢ばかり
もう誰も愛してくれないなら
未来もないなら
夢でもいいから あなたでもいい 愛して
出典: INCUBUS/作詞:林保徳 作曲:林保徳
インキュバスの存在を感じているのか、そうでないのか。
わかりませんが、彼女は思わず語りかけます。
現実は、辛いことばかり。
せめて夢の中では幸せにと思っても、見る夢でさえ悪夢ばかり。
絶望してしまい、未来にも希望を見出せません。
悪夢を見せてくる、インキュバス。
彼女は、ついに彼に愛を懇願します。
その先に、何が待っているのか、きっとわかっていながらも。