安定した関係に不安
あの時 僕は 虹を架けてみたくて 雨降らし
何度も何度も 君を流して
晴れと雨は 等しく在るものだと 信じ込んで
出典: アネモネ/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
マンネリしてきたら刺激も必要。
少し放置して様子を見よう。
そんな風に思っている人はいませんか?
付き合いが長くなると、どうしても関係性が落ち着いていきます。
このままだとお互いに飽きてしまうのではないか。
愛を与えすぎも良くないのではないか。
不安になった主人公は、わざと彼女を放置したり冷たくしたり…。
何だか不穏な雰囲気。
果たして、その選択は正しかったのでしょうか?
虹は架かったのか
虹はおろか
おひさまは 遠のいていきましたとさ
出典: アネモネ/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
少し皮肉っぽい歌詞が印象的な部分。
マンネリ解消のため彼女に冷たくした主人公ですが、結果は失敗となりました。
また付き合いたてのドキドキが戻るかと思いきや、フラれてしまうのです。
“自業自得”という言葉が主人公を責め立てます。
自分が主人公の友達だったら「何やってるの!」と突っこんでしまうでしょう。
しかし、不器用な男という感じで切なさを誘う部分でもあります。
同じ失敗をくり返さないように
さあ アネモネ 歩むよ
僕は 駄目駄目 だったけど
いつか水だけじゃなく
君のおひさまに なれるその日まで
出典: アネモネ/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
前述の通り、タイトルにもなっているアネモネの花言葉は複雑。
そのため、この曲もただの失恋ソングではありません。
それがサビには表れています。
他の部分の歌詞では、元カノとの過去を振り返り、どこか自分を揶揄していた主人公。
ここでは、その過去の失敗を生かして未来へ繋げていこうとする前向きさを感じます。
「君のおひさまに〜」という言葉を見ると、主人公はまだ元カノに未練があるのではと思うでしょう。
しかし、MVの物語を観ても分かるように、それは違うと筆者は判断します。
もう既に別々の道を歩み、互いに違う恋人がいる主人公と元カノ。
“君”は元カノと今カノどちらにも当てはまると考えます。
元カノにとって、自分との思い出が最悪のものではなく、かけがえのない思い出になれるように。
今カノにとって、ただ愛を与えてくれる存在ではなく、一緒にいて安心できる存在になれるように。
それぞれ思い出と存在を、“お日さま”という言葉で表しているのではないでしょうか。
失恋から立ち直りたい人は「アネモネ」を聴くべし
今回は、sumika「アネモネ」をご紹介しました。
アネモネは過去に付き合っていた元カノを表していることが分かりました。
何故アネモネだったのかというと、その花言葉の複雑なところが主人公の心情をよく表してくれているからです。
元カノを傷つけて、見放されてしまったダメダメな過去の【はかない恋】。
それを教訓にして、これからは愛する人を大切にしようという【固い誓い】。
あまりにもその意味が考え抜かれていて、感嘆してしまいます。
ただただ切ない曲ではなく、ポップなメロディーと共に元気が湧いてくる一曲。
ぜひ失恋して、塞ぎ込んでいる人に聴いてほしい!
自分がダメだったことはきちんと反省して、次の恋に繋げ、また良い恋ができるように願っています。
sumikaのおすすめ曲
劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」タイアップ曲
劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」では、オープニングテーマ・主題歌どちらも彼らの曲が使われています。
同アニメは主人公の「僕」と膵臓の病気を患う女の子の物語。
余命わずかな女の子と過ごす日々が語られるだけあって、切ないストーリーとなっています。
そんな物語に色を添えるのがsumikaの曲。
オープニングテーマの「ファンファーレ」は、主人公と女の子の青春を表現した爽やかな曲です。
sumika「ファンファーレ」の歌詞を解釈!『キミスイ』への描き下ろし曲に描かれた青春の衝動とは - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」(=通称キミスイ)の主題歌になっているsumikaの「ファンファーレ」。今回はこの楽曲の魅力について詳しく紹介していきます。青春真っ盛りの人には特に聴いてもらいたい前向きな歌詞にも注目ですよ!