【アウターサイエンス/じん ft. ONE】歌詞の意味を解釈！PV＆ギターコード譜も！黒コノハの曲？

『アウターサイエンス』、サブタイトルは「目は口ほどに物を言う話」。自然の敵Pこと「じん」氏の14作目です。

PVでは才能あるアーティストのコラボレーションを体感することができます。そのセンスは聴く者、見る者を魅了します。

今回はこの『アウターサイエンス/じん ft. ONE』の歌詞を解釈してみました。個人の解釈であることをご理解の上読んでいただけたら嬉しく思います。

サイエンスは科学的なもの、人間の知識で説明できるものです。

アウター(outer)は外側を意味します。

すなわち人間の科学では説明ができない領域を指しているといえるでしょう。

作品の中では「カゲロウデイズ」を意味すると考えられますね。

広く考えると死後の世界をイメージすることもできます。

「アウターサイエンス」は「目が冴える能力」をもった黒コノハ(クロハ)が主人公であると考えられる楽曲です。人間の負(悪)の部分の叫びを聞くことができます。

この作品に触れると、神話的、宗教的な側面を感じることができます。

「アザミ」は「メデューサ」とされていますが、メデューサはギリシャ神話に登場します。

メデューサは見たものを石に変える能力を持った美少女でしたが、あることが原因で頭が無数の蛇に覆われた怪物に変えられてしまったようです。

メデューサは海の神「ポセイドン」の愛人でしたが、醜い姿に変えられた末、首を切られ殺されてしまいます。この時に流した2種類の血は、一方が人を生き返らせる力、もう一方には人を殺す力があったとされます。

「アザミ」や「マリー」が継承する能力はまさにメデューサそのものです。メデューサは人を生かすことも、殺すこともできるのです。

作品に登場する「蛇」はメデューサの頭の蛇であると同時に「イブ(エバ)」をそそのかして禁断の果実を口にさせた天使(後に蛇にされてしまう)をも思い起こさせます。

果実を口にしたアダムとイブは、永遠の命を失い、エゴを持ち苦しむこととなるのです。

この行為は、天使(邪悪な天使＝サタン)が「人間」に嫉妬したためとも考えられています。

「アザミ」にカゲロウデイズの創造をそそのかした「目が冴える」能力を持った蛇は、まさにサタンを想像させます。サタンは人の心に住む強い欲望や執念、エゴを象徴しているようにも見えます。

魂が生まれ変わる輪廻(りんね)思想は仏教などにありますが、これはループを繰り返す世界「カゲロウデイズ」と通じるものがありますね。

人間の苦の根源として欲望があります。輪廻の苦の原因の一つと考えられています。欲望がある限り輪廻の苦(カゲロウデイズのループ)は繰り返されます。

この欲望を捨て去ることでそのループは断ち切られると考えられるでしょう。

先祖の霊と交流することができるとされる8月15日(グレゴリオ暦)に設定されていることも仏教的な要素があるのかもしれません。

このような背景も感じながら作品に接すると、単なる物語の域を超えて、哲学的な部分を含んだ深さを感じることができます。

この楽曲では普段聞きなれない言葉もいくつか使われています。

これらの言葉の意味を理解しながら聞くと、さらに作品の深い部分に触れることできるでしょう。

それでは早速歌詞の意味について詳しくみていきましょう♪

永い間、心が混乱している私の主(アザミ、心の正の部分)と、

とても深い悲しみに心が動揺している人々(メカクシ団員、広く人間)に告ぐ。

補足)　揺蕩う…心が動揺する。ためらう。

ようこそ、カゲロウデイズへ。

ここは祈り(欲望)を持つものが到達する世界だ。

望み、願えば先は開けるのだ。

補足)　欲をエサにしている蛇にとって、人が欲望を持つことで存在することができるため、欲を持つことを促していると考えられます。

昔からずっとさまよってきた、私の主(同上)よ。

あなたに知恵を授けましょう。

補足)　この知恵は悪魔のささやきです(邪悪な天使がイブにささやいたように)。

あなた(アザミ)の心にあわれみの気持ちがあれば、

私(冴える目の能力を持つ蛇)の知恵は

あなたの愛する人(ツキヒコ)の足元を照らすことができます。

あなた(アザミ)の強く望む、愛するツキヒコを永久に失うことのない、

永遠の世界(カゲロウデイズ)を手に入れる方法を教えてあげましょう。

補足)　生命に限りのないアザミは、寿命のあるツキヒコを失いたくなかったため、この悪魔のささやきによって、終わらない世界「カゲロウデイズを創造しました。