「絶望ビリー」について
収録CD
「絶望ビリー」は2007年に発売されたホルモンの4thアルバム『ぶっ生き返す』の2曲目に収録されている曲です。
このアルバムは、初登場時にオリコン週間アルバムチャートにおいて5位にランクイン。初動売り上げは7.1万枚を記録しています。
2007年の年間チャートでも49位を記録しました。
このアルバムには「絶望ビリー」以外にも、「ぶっ生き返す」や「恋のメガラバ」、「What's up,people?」、「シミ」といったホルモンの人気曲たちが多く収録されています。
ホルモン初心者の人には優先して抑えて欲しいアルバムですね。
アニメ『DEATH NOTE』EDテーマ!
「絶望ビリー」は、少年ジャンプにて連載されていた漫画『DEATH NOTE』のアニメの第2期エンディングテーマとして使用されました。
またSP版『幻視する神』でも挿入歌として使用されました。
歌詞の内容を見ると、『DEATH NOTE』ファンならついニヤリとしてしまいそうな歌詞がいたるところに見られます。
また、同じアルバムに収録されている「What's up,people?」も『DEATH NOTE』の第2期オープニングテーマとなっています。
OPもEDでもホルモンの曲が使用されているとは、おそるべしです。
『DEATH NOTE』のダークな世界観とホルモンのハードな音楽は非常にマッチしていて、アニメファンからは高い評価を得ています。
歌詞
『DEATH NOTE』を感じさせる過激な歌詞
永久に鬱 この一ページ
儚い戦法 その眼に
哀願せずも 法に悪 繁ごう牢へ
ノートに猛毒 煩悩に恐れ抱く
大嘘の妄想にヨダレが絶え間なく
裁き 犯罪統括とほざく
誰が打開策などわかる?
出典: https://twitter.com/nkonly_jl/status/875351680287522817
『DEATH NOTE』とは、天才高校生夜神月(やがみ らいと)が、人の名前を書くと書かれた人物が死んでしまう「デスノート」を拾い、そのノートを駆使して「新世界の神」を目指す頭脳派サスペンス漫画です。
最初はノートの力に半信半疑であったものの、その力が本物だとわかると、夜神月は犯罪者のいない新世界を作り上げるため、世の中の犯罪者たちの名前を次々とノートに書いていきます。
自身の『正義』を貫くため、犯罪者たちを次々と殺していく夜神月。そんな主人公の心情を「ノートに猛毒 煩悩に恐れ抱く 大嘘の妄想にヨダレが絶え間なく」という歌詞で表現しているのでしょうか。
「裁き 犯罪統括とほざく 誰が打開策などわかる?」という歌詞も、法では裁くことのできない犯罪者を、自らの手で裁いていく夜神月の行動そのものを表現しているように思えます。
「制裁」は善か悪か
免罪のワールド
制裁のワード
得る熱 まさに「デスパイレーツ」
贖う 法律ゲーム
絶望 ザ ビリー いざ倫理
さあ 止められないEraser Rain
絶望 ザ ビリー いざ倫理
さあ 止められないEraser Rain
止められないEraser Rain
出典: https://twitter.com/nkonly_jl/status/875351680287522817
「制裁のワード」とはまさに、デスノートに書く犯罪者の名前のこと。
犯罪を犯したら殺されるという恐怖を植え付けることによって、実際に犯罪が減った世界ではそれは正しいことなのか、少々考えさせられます。
確かに犯罪者が減るのは良いことではありますが、犯罪者も人間である以上、簡単に殺されるのは倫理的にどうなのか。難しいところです。
因みに「Eraser Rain」は直訳すると「消しゴムの雨」となりますが、これは消しゴムを使ってノートに書いた文字をガンガン消すように、次々と世の中の犯罪者たちを殺していく様を表現した単語なのではないかと考えられます。
死神の視点
赤色した破壊の唄
終わらないの?
いつから半分ノイズ?
世の中に潜み落下した「アレ」はねえか?
誰が書き換える 世界の汚れは?
消滅の連鎖にざわつく下界
マスター 抹殺 運命の自爆
出典: https://twitter.com/nkonly_jl/status/875351680287522817
この歌詞は、ノートの持ち主である死神リュークの視点から書かれていそうですね。
わざとノートを下界に落として、拾った人間がどうなるか見物するリューク。
夜神月の「消滅の連鎖」によって「ざわつく下界」は、退屈していたリュークにとっては、非常に面白い光景だったに違いありません。