雨宮天の10thシングル

雨宮天の新境地開拓!

「PARADOX」は、声優としても活躍する雨宮天さんの記念すべき10thシングルです。

雨宮さんといえばシリアス闇を切り裂くような曲が多い印象なのですが、この曲は全く違っています。

正反対といっても良いほどにポップで明るい、可愛らしい曲なのです。

今までとのギャップに、ネットでもざわついた程でした。

さてそんな「PARADOX」というタイトルは、日本語に訳すと「逆説」です。

一見真理に背いているように見えて、実は一つの真理を表していることを「逆説」と呼びます。

たとえば「急がば回れ」だとか「負けるが勝ち」といったことが「逆説」です。

この曲が語る「逆説」とは何でしょうか。

アニメ『理系が恋に落ちたので証明してみた。』OP曲

雨宮天【PARADOX】歌詞の意味を徹底解釈!証明できないのものって何?誰にも解けない答えに迫る!の画像

「PARADOX」はアニメ『理系が恋に落ちたので証明してみた。』のOP曲です。

このアニメのヒロイン・氷室菖蒲役を雨宮さんが演じています。

タイトルの通り、理系の彼女が主人公と恋をする中で「好き」とは何なのかを定義付けようとする物語。

つまり、恋愛」の研究なのですね。

全てをはっきりと定義付ける理工学にパラドックス。

興味深い組み合わせではないでしょうか。

恐らく「PARADOX」の歌詞も、この物語に沿ったものになっていると思われます。

恋は理論的に何をもって定義するのか

恋愛感情を含め、人の心は一般的に曖昧なものとされています。

曖昧なものは数学のようにはっきりとした答えが出せません

それが良いという人もいれば、それは納得がいかないと感じる人もいるでしょう。

事実、歌詞の主人公は後者の人間です。

全てに理論的な答えを求める、理系肌の人に多いでしょうね。

恋とは何か、好きとは何をもって好きだと定義付けられるのか。

恐らく、人類が滅ぶまで付き合い続けそうな難問だと思われます。

果たして答えは出るのでしょうか。

答えを求めずにはいられない

Show me love? 証明Now!
どっちつかずの
曖昧 関係
許せないから
「答えを求めよ」
繋ぐ手と手の
パラドックス

出典: PARADOX/作詞:藤原優樹 作曲:トミタカズキ

本題の「恋愛とは何か」を考える前に、自分と相手はどんな関係なのかというところから始まるようです。

恋人なのか親友なのか…はたまたただの知り合いなのか。

人と人の関係もまた、「親友以上恋人未満」のような何ともいえない関係になったりします。

しかしながら、何でもはっきりとした答えじゃないと気が済まない主人公はそれが許せません。

「恋人なのか友達なのかはっきりして!」と思っているのです。

はっきりさせるために、主人公は相手と手をつなぐ実験を始めます。

友達なら手は繋げないし、恋人なら繋げるとでも考えたのでしょう。

分かりやすい手段だとは思いますが、果たしてそれが正確な答えを出せるかは微妙です。

友達でも手をつなぐのはおかしくないですし、逆に恋人でも恥ずかしくて繋げない可能性があります。

手をつないだからといって、それは恋人同士といえるのか否か。

そもそも本当に「好き」なのかも分かりません。

前提条件である自分と相手との関係性すらも、はっきりと答えを出すのは難しそうです。

恋は700万年前から謎のまま

700万年前からの命題を
未だ誰も解けないらしい
恋を定義する条件を
みんな隠してしまうから

出典: PARADOX/作詞:藤原優樹 作曲:トミタカズキ

相手を特別に慕う恋心の謎。

それは700万年前から解けていないそうです。

「恋とは何か」という定義が、あまりにも曖昧なのでしょう。

主人公は「隠してしまう」といっていますが、実際に隠しているのではないようにも思います。

というのもその「条件」が人によって違うだとか、種類が多すぎるだとか事情があるからです。

世の中色々な人がいて、その数だけ好きの「条件」も違ってきます。

たとえば「恋愛とは異性を慕うこと」としたら、同じ性別の人が好きになる人はどうなるのでしょうか。

そもそも、「慕うこと」が「恋」なのかすらYESともNOともいえません。

人に恋をするというということは、あまりにも曖昧過ぎるものなのです。

はっきりとしているのは、主人公にとってその相手が「他の人とは何か違う存在」であるということでしょう。

平たくいうと「特別な人」です。

最短距離で会いに行く