主人公は独立心の強い女性

「Wonder Woman / 安室奈美恵 feat.AI & 土屋アンナ」の歌詞&MVを徹底解説!の画像

弱肉強食この World to be sure
きりぬけてく you’re so independent
You never ever fear
負けず嫌いの性格がいいけど
笑顔の隙間 just one second
見てしまった tears

出典: Wonder Woman/作詞:TIGER 作曲:Marek Pompetzki,Paul NZA,Chantal Kreviazuk,Tanya Lacey

Aメロは、安室奈美恵がマシンガンのように放つ滑らかなラップで始まります。

そこで歌われている主人公は、弱肉強食の社会で生きる独立した強い女性のよう。

笑顔で武装しながらも、ふとした拍子に弱気をのぞかせる主人公

何となく、安室奈美恵の人物像と重なる気がしませんか?

弱った時に助けてくれるWonder Woman

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No no I can’t let it go
知らせてよ
そのSOS

出典: Wonder Woman/作詞:TIGER 作曲:Marek Pompetzki,Paul NZA,Chantal Kreviazuk,Tanya Lacey

そんな場面を放っとくことはできないよ。

困ったときは知らせてよ。

Bメロでは、主人公に対して優しく語り掛けるようなAIの歌声に引きつけられます。

友達思いのAIにぴったりの歌詞ですね。

次のサビを見ていきましょう。

I’ll be your Wonder Woman
いつでも
Just call me, I’ll be there
Nothing but Wonder Woman
どこでも
飛んでゆく I Swear

出典: Wonder Woman/作詞:TIGER 作曲:Marek Pompetzki,Paul NZA,Chantal Kreviazuk,Tanya Lacey

呼んでくれれば、そこに駆けつける。

いつでもどこでも、あなたのワンダーウーマンになる。

誓うわ。

サビの英語を筆者なりに日本語で要約すると、こんなニュアンスです。

こんなセリフを言ってくれるなんて、実に頼もしい女友達です。

同じ女性だからこそ共感できて力になれることって、たくさんありますよね。

ワンダーウーマンといえば、思い出されるものがあります。

女性がヒーローとなる、アメコミの実写化映画でも話題になったワード

強い女性を影で支えるのも、また女性でした。

強い男性が弱い女性を支えるという価値観は、とうに昔のもの。

この曲は、そんな時代の変化も言い表しているようですね。

ストレスから恋愛に逃げ込む主人公

「Wonder Woman / 安室奈美恵 feat.AI & 土屋アンナ」の歌詞&MVを徹底解説!の画像

プレッシャーこそ私のエクスタシー
言い切る強気うらはらに
溢れてくストレス
反動で溺れてくラブストーリー
そこに未来などないのに
脱ぎ捨てるの dress?

出典: Wonder Woman/作詞:TIGER 作曲:Marek Pompetzki,Paul NZA,Chantal Kreviazuk,Tanya Lacey

2番のAメロを歌うのは土屋アンナ。

自分ではプレッシャーを跳ねのけているつもり。

それなのに、見えないストレスの反動で、男との恋愛にハマっていくという歌詞です。

不安定な日々からの逃避として始まった恋愛

束の間の休息を与えてくれて、女として必要とされ満たされていると感じます。

しかし、それが現実の生活に馴染むことはありません。

目を背けたくなるような痛々しい破滅が待ち受けているのです。

ここで描かれているのは、普段は強がっている主人公の姿。

けれど、思いのほか繊細な部分もあり、恋愛には情熱的という本質が見えてきます。

土屋アンナの人物像と、ロックアイコンとしてのイメージ。

それらが見事に融合した歌詞ではないでしょうか。

最後に、3人が声を合わせてサビを繰り返し歌いながら曲は終わります。

3人の絆

新たな絆へと

いかかでしたか?

私たちからすると、社会的な名声を得た3人こそ「Wonder Woman」に思えます。

移り変わりの激しいショービジネスの世界を生き抜いてきた3人。

強くて優しくてカッコ良い女性で、憧れの存在です。

でも、彼女たちも生身の人間

立場上、気軽に人には相談できないことや、落ち込んだりへこんだりすることもあるでしょう。

もしかしたら、お互いに誰かの「Wonder Woman」になっているのかもしれない。

そんな、3人の絆を感じるMVでした。

しかし、物語はここで終わりません。

その絆は思わぬ場面で証明されるとともに、新たな絆を生むことになるのです。

「歌姫」の宿命