才能溢れるアーティスト、竹内まりや
竹内まりやは1955年生まれのシンガーソングライターで、「クリスマス・イブ」などで有名な山下達郎さんの奥さまとしても知られています。
夫婦ともに日本を代表するアーティストなんですね。
高校生時代のアメリカ留学や慶應義塾大学文学部英文学科へと進んだ経歴からも分かるとおり、英語がとっても得意な竹内まりや。
竹内まりやが愛される理由
人々の心に沁み入る声の持主
竹内まりやの最大の魅力ともいえるのが、落ち着きがあって穏やかな歌声ではないでしょうか。
彼女の豊かな内面がそのまま滲み出ているかのような深みのある声は、聴いているだけで癒されますよね。
ほとんどの楽曲が自身の作品
竹内まりやは1978年のデビューからしばらくは楽曲の提供を受けていましたが、次第に自ら作詞と作曲を手がけるようになりました。
やがては自分で唄うのみならず、自身の作品を多くの有名アーティストに提供することでも知られるようになったのです。
彼女が綴る歌詞はシンプルでありながら、多くの人が共感するような内容が多いことも人気の理由でしょう。
また深い意味が隠されているような内容もあったりして、言葉選びのセンスが実に素晴らしいんです。
知的でチャーミングな彼女の人柄そのままに、独特なユーモアが散りばめられていることも魅力の一つではないでしょうか。
常に温かな目線で描かれる歌詞は、多彩なメロディーとも相まって優しく人々の心に響きます。
「すてきなホリデイ」とは?
「すてきなホリデイ」は2001年11月にリリースされた31枚目のシングル「ノスタルジア」のカップリング曲として収録されています。
また2001年8月にリリースされた9枚目のアルバム「Bon Appetit!(ボナペティ!)」にも収録されています。
CMソングとして浸透
「すてきなホリデイ」はクリスマス時期限定で流れるケンタッキーフライドチキンのCM用に書き下ろされ、2000年から使い続けられている息の長い楽曲です。
この曲が流れてくると、「ああ、今年もこの季節になったなぁ」としみじみ思う人も多いのではないでしょうか。
実はケンタッキーとのタイアップは、1995年、1996年、1999年にクリスマスキャンペーンCMに起用された「今夜はHearty Party」(1995年11月発売)に続いて2回目。
「今夜はHearty Party」では若者が集う楽しげなパーティーを思わせるポップな曲であるのに対し、「すてきなホリデイ」は家族が集まる温かな家庭でのクリスマス、といったイメージが伝わってきます。
前述のアルバム「Bon Appetit!」には2曲共に収められているので、聴き比べてみるのも楽しいですよ。
「すてきなホリデイ」に込められた想いとは
「すてきなホリデイ」の制作を依頼された際、ケンタッキー側からは心温まる家族のクリスマスパーティーの様子や、人と人との繋がりの大切さが伝わるような曲を、というリクエストがあったそうです。
クリスマスは家族で過ごしたい
元々クリスマスというのはキリスト教の祭日であり、家族で静かに過ごすのが本場欧米での姿。
もちろん賑やかなパーティーも大いに楽しまれていますが、そのほかにもクリスマスツリーの飾り付けや特別なお菓子作りを家族総出で行ったり、地元の教会へ礼拝に出かけたりというのも定番の過ごし方です。
向こうの映画やドラマでも、クリスマス休暇に家族や友人の待つ故郷に帰って休日を楽しむ光景や、遠く離れた家族に思いを馳せる場面がよく登場しますよね。
欧米の人たちにとっては特別な意味合いがある行事であり、どちらかというと日本のお正月休みに近い感覚なのかもしれません。
日本ではいつの頃からか、クリスマスは恋人たちのイベントといったイメージが定着しましたよね。
そのきっかけの一つになったのが、何を隠そう竹内まりやの旦那さんである山下達郎の名曲「クリスマス・イブ」ではないかと思ったりもして、個人的にはちょっと興味深いところです。