みんな大好き「ドリカム」!
国民的大スターの「DREAMS COME TRUE」。
もうこの2人を知らない人は日本にほとんどいないのではないでしょうか。
今回は名曲をたくさん持つDREAMS COME TRUEの中から「あなたに会いたくて」について詳しくご紹介をします。
決して楽しくポップな曲ではありません。
しかし、歌詞に映る情景や主人公の複雑な思いが手に取るように体感できます。
ぜひ一瞬に名曲の魅力を感じていきましょう。
歌詞の意味を徹底解釈!
それではさっそく歌詞の解説です。
途切れた電話
いつのまにか とぎれた電話
会えなくなって もうどれくらい
ここからすぐの あなたのオフィス
坂の途中の大きなウィンドウ
のぞいてみる勇気もなくて
速足で通り過ぎる バッグを握りしめて
出典: あなたに会いたくて/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和
誰かと電話をしていたのでしょうか。
気がつくと電話が途切れたということは、電波が悪かったのか充電がなくなったのでしょうか。
はたまた、相手から突然切られたのかは分かりません。
まるで、繋がっていた関係が途切れたように感じるのです。
そして途切れた電話の余韻から、最後に会った日を思い出します。
近くにその人のオフィスがあるようです。
二人は親しい関係なのでしょう。
しかし、オフィスを覗く勇気は持っていません。
きっと会いたいはずなのに、会ってしまってはいけないのです。
相手に気づかれないように、大きなウィンドウから見つけられないように通りすぎます。
まるで道を見失わないように、バッグを強く握りしめながら。
迎えるリミット
あなたに会いたくて まぎれ込む雑踏
偶然装って 帰り道 探して探して…
だけど会えそうな場所も 次の信号で リミット
出典: あなたに会いたくて/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和
走り去ったけれども、やっぱり、あなたに会いたいのです。
人混みの中で偶然会えたらと、帰り道にあの人の姿を探します。
必死になっていると思われたくないのです。
あくまでも偶然に会えるのが大切なのです。
あなたの姿をよく見ていたあの場所。
会えそうな気がして来てみたけれど、リミットを迎えます。
リミットとは、「限界」を意味します。
ここでいうリミットは、時間か場所かが考えられます。
この時間を過ぎたらあなたに会えない、この場所の向こう側には行けないなどでしょう。
見えない「リミット」が、わたしを苦しめます。
積み重なる不安
いつのまにか 痛みだす胸
あなたのこと 忘れていない
帰りを急ぐ 人ごみの中
私の場所だけ 流れを止めてる
ぶつかる肩 けげんな顔が
バッグを落とすから よけいに不安になる
出典: あなたに会いたくて/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和
気がつくと、胸が痛くなっていました。
まだ、あなたのことを完全には忘れることができていないのです。
帰りを急ぐ人々は、目的があって、目的地があってそこに向かって進んでいます。
その中で、わたしの場所だけがその急ぐ人々の流れに乗っていけていません。
まるで、自分には目的も目的地もないように感じるのでした。
急ぐ人の肩がぶつかり、嫌な顔をされます。
流れを止めている罪悪感、進む場所がない喪失感。
バッグは大切なその人から貰ったものなのでしょうか。
バッグが落ちると、その人が自分からいよいよ離れていくような気がするのです。
罪悪感と喪失感に押し潰されそうなわたしを、さらに不安にさせるのです。