UNISON SQUARE GARDEN【さわれない歌】
今回、考察していくのは、UNISON SQUARE GARDENの【さわれない歌】です。
2012年9月19日に発売されたシングル【リニアブルーを聴きながら】。
そのシングルにカップリング曲として収録されているのがこの曲です。
一番最初の歌い出しは頭の中に「はてな」が浮かぶ歌詞
僕が今日も旅に出る理由は 多分君には教えないけれど
届くならlet me sing, let me sing 誰にも触れない歌をずっとね
出典: さわれない歌/作詞:田淵智也 作曲:田淵智也
歌い出しの歌詞からは頭の中に「はてな」が多く生まれます。
旅に出る理由や誰にもさわれない歌とは一体どのような歌なのかとかです。
謎の多い不思議な歌詞が続いています。
この謎は、歌詞の意味を見ていくごとに解けていきました。
そして、この短い歌い出しの中にもポジティブワードを多く感じます。
歌い出しからでも暗い歌ではなく、明るい歌なのが想像できました。
「旅」「僕と君」「歌わせて!」「歌」。
この単語達がどんな意味合いを持っているのかさらに考察していきましょう!
一番の歌詞
喜びも外に出せずに隠してしまう
のらりくらりと 街歩いて見つけた
小さな喜びポケットにしまいこんで
上手く吐けなくて台無しのため息は
理由のわからない悔しさが交わった
出典: さわれない歌/作詞:田淵智也 作曲:田淵智也
学校生活や仕事をこなしているとどんどん人は疲れていきます。
毎日をこなすので精一杯になり、フラフラしながら人生を歩んでしまうことは誰しもが経験するでしょう。
そんな毎日の中に見つけた小さな喜びすらしまいこんでしまい、もう光に当たることはありません。
疲れ果てている時は、喜びを素直に感じる余裕すら奪い去ってしまうのです。
「はぁ〜」と大きく出たため息には辛い気持ちや苦しみが滲み出てしまいます。
そこには自分でも気付けていないような気持ちまで一緒に吐き出しているのです。
幸せと不幸せから見えるもの
幸せ不幸せ 両方を空にかざして
確かめてみるのは(standby) 君が(standby)
君でいられるかどうかだ
出典: さわれない歌/作詞:田淵智也 作曲:田淵智也
自分がずっと感じ続けてきた不幸せと自分ですら分からなくなりつつある幸せ。
頭の中がぐちゃぐちゃになっている時、正しい判断はできなくなってしまうものです。
でもそこで一番大事なのは、自分が自分でいられるかどうかなのではないでしょうか?
自分が自分ではなくなってしまったら、誰も自分をやってはくれません。
他人の意見に左右される必要なんてないのです。
自分の思ったままやるのが大事なんだ!
このような想いがこのサビ前の歌詞からは伝わってきます。
幸せと不幸せが何か分からなくなっても、どちらか決めるのは自分自身ではないでしょうか。
自分がこれは幸せなことだと感じれば幸せですし、不幸せなことだと感じれば不幸せなのです。
幸せも不幸せも自分次第なのだと気付かされました。
一番のサビ
孤独の中から見えたもの
もしも君が孤独の中に居て 泣き声も聞いてもらえないなら
思い切り泣けばいい 立ち上がる頃に強くなる
出典: さわれない歌/作詞:田淵智也 作曲:田淵智也
絶望に打ちひしがれた時には、周りが全く見えなくなってしまいます。
辛いのは私一人。誰にも気付いてもらえないし、声も届かない。
周りに仲間がいてくれることにも気づかず、一人の世界に自ら入り込んでいってしまいます。
そこから感じるのは、孤独感のみです。
人って一人になると突然弱くなります。
一人きりで抱え続けていると不安や恐怖がどんどん膨らんでいってしまうのです。
次第に声も出せなくなり、閉じこもったままになってしまうこともよくあります。
でもそのような経験をみんなしてきているのです。
自分だけではなく、同じ経験をした仲間はどこかにいるのだと。
そのために大きな声で叫べばいいのだと教えてくれているような気がします。