呑めや唄えや舞桜
頬の火照りは酒かそれとも
百も承知の結末よ
けれど、こちとら不慣れなもので

出典: 春、恋桜。/作詞:majiko 作曲:majiko

少女は一人でお酒を飲み、酔うことで発散しようとしてるのかもしれません。

頬を赤らめた姿もやはり可愛らしいですね。

でも、お酒がすすむほどに抑制していた恋心も解放されていきます

好きになれば苦しくなると分かっていた。

覚悟はしていたけど、やっぱり辛い。

そんな気持ちを誰かに打ち明けることすらできず、一人で噛み締めているのです。

「不慣れ」という言葉から男性経験の少なさもうかがえます。

初心だからこそ、愛情のコントロールが難しいのでしょう。

指をあなたに見立てる

ただの遊びじゃございません
あなた、夢にも出てくる始末
食指、あなたに見立てては
這わせ、絡ませ、口付けて

出典: 春、恋桜。/作詞:majiko 作曲:majiko

先ほどは指で男性をなぞるシーンでしたが、さらにディープな表現になります。

指を男性に見立て、口づけたり舐めたりしているのです。

これはお酒が入って歯止めが効かなくなっているからかもしれません。

少女の中で大きくなりすぎた欲求不満な愛情が溢れだします。

夢に出るという点からは、深層心理で強く求めていることもうかがえるのではないでしょうか。

他の女性に取られてしまう

誰かのモノになる

あなたの声もあなたの腕も
いつしか誰かのものになる
隠す手の平、柔く剥がして
その目は確と焼き付ける

出典: 春、恋桜。/作詞:majiko 作曲:majiko

ここでもう一人の人物が登場しました。

黒髪のロングヘアをなびかせ、魅力的な女性であることが想像できます。

少女は、男性がその女性に惹かれていく様子を目の当たりにしてしまいました。

先ほどまではウルウルとした子犬のような目をしていた少女。

ここでは違います。

ショッキングな様子で目を見開き、今にも泣きだしそうです

目を手で覆い隠す

思わせぶってえげつない
お陰で一喜一憂、早死にしそうよ
盗られるなんて耐え難い
これ以上、苦しいのは嫌なのよ

出典: 春、恋桜。/作詞:majiko 作曲:majiko

今度は目を手で覆い隠しています。

歯を食いしばった口元からは、深い悲しみの表情が読み取れるのではないでしょうか。

目を塞ぐことには2つの意味があると考えられます。

一つ目は、男性が女性と仲良くする姿を見ないため

二つ目は、涙を人に見せないため

深い悲しみに独り打ちひしがれています。

自分が選ばれなかった事実

羨ましいという気持ち

思わず目を塞いでしまうほど幸せそうな、男性と女性の仲睦まじい様子。

それを脳内変換して、女性と少女が入れ替わった場合を想像しています。

「男性に愛されていいな…」

そんな羨ましい気持ちが根本にあるのでしょう。

自分が選ばれなかったという変えようがない事実。

そして、男性が別の女性を選んだという事実。

頭の中ですり替えることで現実逃避に走る他ありません。

桜は満開に

こんな冷たくて世知辛い世界で
たった一人の愛する人よ
どうか、今だけはお側に
終わりも無ければ、始まりも無いまま

こんな冷たくて世知辛い世界で
ただ一人の愛する人よ
どんなものよりも代え難い
いつかの雨上がりの匂いの様に

ほら、花は舞い散る
ねえ、一口いかが?
はあ、人はこれをや
ああ、恋といふらむ

出典: 春、恋桜。/作詞:majiko 作曲:majiko