supercellの「拍手喝采歌合」ってどんな曲?
supercellの「拍手喝采歌合」は、2013年6月12日にリリースされた、8作目のシングルです。
テレビアニメ「刀語」のオープニングテーマとしても話題になりました。
ゲストボーカルとして歌唱を担当したのはこゑだで、当時17歳でした。
「拍手喝采歌合」のMVがロックでかっこいい!
艶のあるこゑだの歌声に、鮮やかに花を添えるような演奏が冴え渡る和風ロックテイストの「拍手喝采歌合」。
上の動画はショートバージョンですが、光の演出がかっこいいですね。
この曲は、「刀語」のノイタミナ版のオープニング曲として起用された楽曲で、オープニングに対してエンディングとしては12曲が用意されていたことでも話題になりました。
そのことから、「拍手喝采歌合」はryoが「12話分の曲と戦うイメージ」でこのアニメのために書き下ろした楽曲だそうです。
また、「刀語」の物語が12本の刀を巡る争奪戦という世界観であることもかかっているとか。
歌詞中の「十二」(とおあまりふたつ)という言葉はここから来ているのですね。
「拍手喝采歌合」の歌詞を紹介!
「拍手喝采歌合」は、ヨナ抜き音階が使われることによってサウンドが和風テイストになっているだけではなく、歌詞にも先ほど紹介した「とおあまりふたつ」などの古典的な読み方や、いろは歌の単語なども盛り込まれ、かっこいいだけではなく「刀語」の世界観を見事に表現した楽曲となっています。
そのため、ニコニコ動画などで、アニメでこの楽曲を知った原作ファンからはもちろん、多くの人気を集めました。
そんな「拍手喝采歌合」の歌詞を紹介します。
今日という修羅を超えた果てに待っているのは夢か幻か
十二(とおあまりふたつ)
今日超えて果ては夢か幻か
さあさ今宵お聞かせ給うのは
修羅と散る物語
出典: https://twitter.com/alu01oowashi/status/901777702939541504
常に戦いの中に身を置く中で、今日の戦いを生き延びて乗り越えたところでその果てに待っているのは「夢か幻か」という歌い出し。
そして、この楽曲の世界観を示す冒頭部分の役割を果たすこのパートで、この曲のことを「修羅と散る物語」と歌っています。
つまり、今日を超えたところで、果てに待っているものも夢か幻かもしれないような儚い世界観の中で、人々が争い、修羅の中に散っていく物語だと歌っているのです。
生死の狭間を行き来するような紙一重の命の駆け引きと無常観が伺えるこの歌詞。
続きが気になりますね。
すぐに醒めてしまう夢のような儚い命
浅き夢見し
うたた寝の中で
人の定めはかくも果敢無きもの
出典: https://twitter.com/kasi_favobot/status/919579343361212421
ここでは、うたた寝の浅い眠りの中で見る、すぐに目覚めて消えてしまう夢のように、人の人生とは儚いものだと歌っています。
「かくも」という言葉を現代語訳すると、こんなにも、そして、「定め」はわかりやすく言い換えるなら運命という感じでしょう。
人の運命はこんなにも儚いものなんだという嘆きと悟りが伺えます。
相容れないものは許せない侍の魂
己が刀 七つ花
相容れぬは赦すまじ
この世はうたかた 流るるままに
出典: https://twitter.com/ryo_lyric_bot/status/918905098981466112
「己が刀 七つ花」という歌詞は、七花八裂という四字熟語からきているのでしょう。
自分の持つ刀は人を花が中心から分裂しているように、相容れない者たちをバラバラに引き裂いてしまうものだという歌詞。
浮き沈みして流れていく泡のように、いつ消えるかわからない儚い人生、ただ自分の信念のもとに生きていくだけだという歌詞。
自分の信念と相容れない者は容赦無く斬り伏せる、自らの命など省みない姿はまさに侍の魂ともいえるでしょう。