ĄKB48のデビューシングル「桜の花びらたち」について

AKB48のDEBUT曲「桜の花びらたち」のPV

「桜の花びらたち」の作詞はプロデューサーの秋元康、作曲は上杉洋史によるもので、この楽曲のセンターポジションは当時のメンバーの高橋みなみが務めています。

この曲を歌っているのは、高橋みなみ含むAKB48の初期メンバーたちです。

AKB48の初期メンバーとは、AKB48の最終オーディションに合格した24人のオープニングメンバー候補生のうち、2005年12月8日に秋葉原にあるAKB48劇場のグランドオープンの際、舞台に立った20人のメンバーのことをいいます。

秋元さんいわく、クラスの中の1番ではなく何番目かに可愛い子を集めたのがAKB48グループなのだそうです。

のちに大ブレイクするĄKB48のインディーズデビューシングルにはこの「桜の花びらたち」以外に「スカート、ひらり」も収録されていました。

当時はまだ、今のような全国的な知名度は一切なく、彼女たちは秋葉原で毎日劇場での公演を一生懸命こなしていたそうです。

そんな彼女たちの記念すべき初のインディーズデビューシングル「桜の花びらたち」の歌詞にはどういった意味が込められているのでしょうか。

秋元康の歌詞の魅力とは?

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秋元さんは、予定調和を嫌い、人の思いつかない言葉を探し、歌詞を作るのだといいます。

そして、作詞をするときにまず、日常の中に面白いなと思ったことに付箋をつけて、常に頭の中にストックをしておくといいます。

今日、面白いと思ったことを振り返り、絵を描いたとき、デッサンの1本の線が1つの言葉になるように頭の中で組み立てます。

「桜の花びらたち」の秋元さんの歌詞法とは?

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秋元さんがこの曲に限らず、AKB48作詞をする歌詞の構造を具体的にみていくと、そのほとんどは曲のĄメロでは、自分の頭の中に景色が見えるような歌詞を書き、そこから歌詞で歌全体の中にストーリーを紡いでいくようです。

そして、Bメロではどうしてそういうストーリーになってしまったのかの理由を考えて、さらにそこを深く掘り下げて作詞をするのだそうです。 

そしてサビは、それまでの流れを総括して歌のテーマを紡ぎ出して、歌の核となる歌詞を導き出すのです。

そして、2番の歌詞は何かそこからの時間経過や、1番の歌詞よりも視野が広がる感覚で世界が広がるような展開にしていくそうです。

「桜の花びらたち」の1番と2番の歌詞の違い

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例えば、この「桜の花びらたち」の場合、1番の歌詞で例をみていきましょう。

(1番の歌詞)

教室の窓辺にはうららかな陽だまり 
あとわずかの春のカレンダー
授業中見渡せば同じ制服着た
仲間たちが大人に見える

(2番の歌詞)

卒業写真の中私は微笑んで
過ぎる季節見送りたい
さよなら

出典: http://j-lyric.net/artist/a04cb7c/l009c71.html

これらの歌詞の1番と2番は、卒業式間近の少女たちの様子が描かれています。

そして2番では、もうすでに卒業をして、卒業写真の中に自分がいるという意味の歌詞が続きます。

 

「桜の花びらたち」の歌詞のサビにこめられた意味とは?

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そして、サビでは秋元さんがこの「桜の花びらたち」の歌の中で一番伝えたいこと、テーマが描かれています。

涙の花びらがはらはら

この頬を流れ落ちて歩き出す
青い空を見上げ大きく深呼吸しながら

涙の花びらたちがはらはら

思い出のその分だけ美しく
目の前の大人の階段一緒に登って手を振ろう

出典: http://j-lyric.net/artist/a04cb7c/l009c71.html

という風に、卒業する少女たちの涙を桜の花びらに例えたりしながら、前に進んでいく様子が、歌詞の中に詰め込まれていて、少女から徐々に大人の女性になる姿が情緒豊かに描かれています。

この「桜の花びらたち」は少女たちの卒業ソング、そしてĄKB48のための応援歌としても、その両方の意味にもとらえられます。歌詞も秋元さんからの彼女たちへの想いが描かれたものなのかもしれません。

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